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帝国の街並み1

 「で、百地のほうはどうなんだ。何かあるか」

 「拙者はもう少し森のほうで隠れられるところを増やした報告を」

 

 隠れられるところ?森には多くあると思うのだけれど。


 「いやあ、木の上にはいい場所はあるんでござるが、されど如何せん天然林は木の生え方に違いがありまして隠れられない場所が幾ばくかあるんでござる」

 「そこに穴を掘るなり土地に偽装を施すと」

 「そうなのでござるが、勝手に穴をあけると味方が敵の隠れ場所と誤認することが多くあり、知らせるべき人には知らせているのでござるよ。ちなみに敵にはばれないように拙者の忍者隊はしっかりと森のエキスパートを選んでおいたので発見される心配はほとんどないでござる」


 いつの間に忍者隊とかいう組織を作っていたんだ。しかも結構有能っぽいし。


 「わかった。だけど、兄上が戻ってきてからでいいから潜伏場所を地図に書き込んだものを初期メンバーだけでいいから見せてくれ。それから、各自知らせるべきだと思うやつに知らせればいいだろ。誰に知らせるかとかは各自の裁量に任せるから信用できる奴にだけにしといてくれよ」

 

 こんな潜伏場所の情報を住民に知らせても意味がないし、下手な奴に知られて荒らされたり他の町、国に知らされてもたまらない。帝国が最も恐れなければいけないことは情報漏洩だ。ここがプレイヤーが暴れたり、町を占拠しようとするやつが少ないのは兄上が何をしているから全く分かっていないからだ。掲示板ではキメラの実験体にされる、俺の餌にされるとかありもしない噂が立っている。この間にいかに国力を上げるかがカギになるだろう。


 「こんなものでいいですかね。それにそろそろ帰ってくるんじゃないですか。駆け足の音が聞こえてきましたよ」


 カリンが言った直後に扉が勢いよく開き、セーニャとロワが帰ってきた。ロワが走りつかれているのか息がきれているけど大丈夫か?


 「よし!私はここに決めたぞ。お前たち早く来い!」

 

 そういうとセーニャは一人で出てってしまった。


 「あ、セーニャ待って。僕もう疲れて」

 「ロワは少しここにいたらどうだ。百地、見といてやれ。カリンついてきてくれ。多分、この中で一番町についてわかってるだろ」

 「御意」

 「ふふ、皇帝の弟に上から命令できる人なんてこの街ではほとんどいないでしょうね」

 「あ、そうだ。サファとディアブロはセーニャを追ってどこにいるか教えてくれ」

 「キュウ!」


 俺たちはサファ達に道案内してもらいがらセーニャを追い、ついたところは城と城壁の中間あたりの場所だった。

 「本当にここでいいのか。確かに町の中心部になるとはいったけど本当にど真ん中の近くにしなくてもいいんだぞ」

 「ああ。ここなら城に近いからすぐ行けるだろ。それに対して城壁からも遠くないし私たちの工房の近くが町の中心部になるなら、ここがワープポータルの着地点になるからな」

 

 ワープポータルってなんだと思ったが、セーニャによると町にはワープポータルがありそれを使うことで言ったことのある町にはすぐ行けるようになるらしかった。俺たちはどの町にも一回しか行っていないから使わなかったんだな。


 「だけど、ワープポータルなんてここにはないぞ」

 「え?ま、まあなんとかなるだろ」

 「もしかしたら、ローズさんとナハさんどちらかが知っているかもしれないですね」

 「そうだな」

 「早く終わっちまったな。なあなあどっか行こうぜ。どこかいいところないのかー」

 「俺はあまり知らないな」

 「それじゃあ城壁の外へ出てギルドに行ってから町の市場と一番の通りに行きましょうか」

 「お、いいな!セーニャ、ギルドで宣伝して来いよ」

 「そうだな。それじゃいくか」



 町の外に出てギルドに行ってみると建物は初めに比べかなり立派になっていた。まあ、初期からある建物だからでかくなるか。だけど周りの土地に誰も建物を建ててないな。


 ギルドに入って一番初めに聞こえたのは驚きと悲鳴だった。俺とセーニャが入ってきてどんな関係があるのかと興味を持っている者や、そもそも俺がいることに驚いている奴もいた。確かに俺たちはここにずっといなくてここにいる奴と一回も会ってないはずだけど、存在が疑われるってどういうことだよ。

 そんなことよりすごかったのはカリンを見つけた時半分弱ぐらいのプレイヤーが叫んでたことだった。


 「カリン、何をしたんだよ」

 「いやあ、ここの人たちがちょっと節度のない行動をしたのでお灸をすえてあげただけですよ」


 そのお灸の内容が気になるんだけど怖いから聞かないでおこう。あ、裏からレンドが出てきた。ちょうどよかったかもしれないな。


 「おう、アルスか。ようやく帰ってきたんだな。それで、このチビはなんだ。お前の隠し子か」

 「馬鹿言うな、そんなことな「私はチビじゃない、れっきとした大人だ!」


 いうが早いかセーニャはレンドに向かってとびかかり体当たりを仕掛けていたが、生産職だからか力がなくレンドに受け止められていた。なんか小動物っぽいな。


 「お前も失礼なこと考えただろ」

 「そんなことない」

 「そうかぁ?おい、それよりお前、私にチビといったことを謝れ」

 「ああ、すまんなチ、お嬢さん」

 「反省する気ないだろ」

 「はっはっは、それでお前たち要件は何だ。ああ、それとよかったら町へ行ってきたときの話を聞かせてくれ」

 

 俺たちはレンドに応接室に連れられ、そこで話すことになった。  

 

 

 


 

皆さんのおかげで評価ポイント500超えました!これからもこの作品をより良いものとするため頑張らせていただきます!

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