露店周り
平成が始まって今日は10067日目らしいですよたしか
「あ、あなたは自分のしたことが分かっているのですか!」
「ボルドンを殺すために関係ないものを殺すことをいとわないってことか」
「そうです!あなたには人の心がないのですか」
「あると思うが、自分の目的の完遂のためならいくらでも冷徹に生きるだけだ。ボルドンだってそうだ、一族を生き残させるために余分な財宝までをため込んだ。ボルドンは欲をかきすぎたがな」
一族を生き残させるためにしたことが一族を破滅させることになるか皮肉だな。
「あなたには助けてもらって感謝をしていますが、そのやり方は外道すぎます。これで違ったらどうするのです」
「ふむ、ローズ嬢。どっちにせよボルドンが黒だったことは確かだ。それに息子のザルドも裏組織のボスだろう。潰して問題はないと思うが」
「確かにそうですが、、、」
ローズの心配していることは裏のまとめがいなくなったことによる裏の治安悪化か。
「なら.....すればいいんじゃないか」
「これはいい考えだと思います!」
俺が考えたのは領主側と裏側を二つとも役人の仕事場にして、監視を両方につけるというもの。領主側は普段通りに、裏側は治安の悪かったところの政治をする。そして監視役は不正がないか調べ、人事異動の際に紛れ込ませてばれないようにする。それだけだと監視が不正を実行、黙認する可能性があるが、人事異動後に別の監視が見つけて報告し前の監視から行われていたということが証明できれば、処罰の対象に含めるという内容であれば報告の方がメリットがあると、馬鹿じゃなきゃ気づくはずだ。
「その前に我々の装備を整えないか」
「確かに、俺たちの装備はヤーエスの町で買ったきりだから結構、耐久値も防御力も不安があるな」
「刀は確かに初期武器だが、これといって惹かれるものがないからいいとしてマントでも買うか」
「マントってほとんど意味がないだろ」
「さすがにこのマントはみすぼらしくなってきたからな。どうせならプレイヤーに頼むか。金は魔物を狩った報酬でたっぷりあるからな」
さすがに二週間近く狩り続けた森の魔物の報酬は異常なことになってて結局、総額18000Gぐらいになったけどあんときのレンドの驚いた顔は笑ったよな。ひげもじゃのおやじが口をぽかんと開けてて本当にシュールだった。
「らっしゃーい。ポーションはいらないかい!普通の奴よりは味はいいよ」
「こっちは杖を売ってるよ!かわいいのから変わった形までなんでもあるわ!」
このプレイヤーが出店しているところはすごく人が多く初日の喧騒を思い出す。それとも俺たちがずっと森にいたからわからなかったのか?
適当に出店を冷かしていたら、兄上が突然一軒の店の前で止まった。あの店には誰も人がいないけど、何か惹かれるものがある。まあ行って損はないからいいか。
「いらっしゃい」
「この店は何も置いていないが何の店だ」
「オーダーメイド専門にしてるの。ぼちぼち人は入っているから心配しないしなくてもいい。ただ、素材はいいもので作りたい。わがままかもしれないけど、いい素材でいい装備を作って長く使ってほしい。悪い素材で自分が作った装備で死なれると申し訳なくなるから」
「ふむ、アルスどう思う」
「どう思うって信頼できると思うけど」
「そうかじゃあ我も頼もうか。黒いマントを作ってほしいのだが、これでどうだ」
「マント?変わったものが好き...っこれはポイズンスパイダーの糸とボルドン商会の金の糸。ポイズンスパイダーの糸はともかくボルドン商会の金の糸はどうやって手に入れた?あそこのものはバカみたいに高いはず」
「秘密だ」
「そう。分かったこれならいいもの作れそう。じゃあ黒のマントに金の刺繍をするのでいい?書くのは龍、ドラゴン、キメラ」
「どうしてその柄にした」
「あなたの話し方とこの目立つ外見は有名、真っ黒な髪に、何を考えてるかわかりにくい蒼い目。それにアルスは吸血鬼の名前で右目にかかっている銀色の髪が特徴。そしてあなたたちはいつも龍っぽい蛇と古竜を連れていて愛着を持っている。それといつもいる女の人。あの人もいつも一緒にいることを考えると大事な仲間。そして、その人のトレードマークはキメラ。これでどう」
店主は饒舌に語りだしその理由を語った。これだけで縫うものの予想がつくのはなかなかすごいと思うけど。
「ではそれで頼む。理由は全部あっている。できたら連絡してもらっていいか。我々は一つの場所にいないかもしれんのでな」
「分かった」
「ところでいい防具屋はないか?」
俺たちは店主に質のいい装備屋を教えてもらい、行くことにした。
あとから聞いたが金の糸はくすねてきたらしい。どうせ店は開かれないから持って行っても問題ないだろとのことだ。
大ありだよ。
これからも着々と頑張ります
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