想い
その人は、朝から晩まで私の頭の中でうごめいていて
片時も私を自由にはしてくれない
そんなこと、私が勝手にやっていることなのに
あなたへの不満がたまってゆく
なぜ冷たくしたの?
さっきまでは、親しいようにしてきたくせに
きっと自分の思い違いなのだろうけれど
どうしても私にはあなたのせいとしか思えない
あなたを思い浮かべるとき
いつもあなたは笑っています
すると不思議と私の口元も緩むの
でも、すぐ自分の失敗を思い出して、
いやな気持になるの
全部あなたに関わること
もっと、こう接すればよかった
こう返せばよかった
そしたら、あなたと、あと一秒でも長く見つめ合えたかな
そんなことばかり、私は考えています。
あなたは知るよしもない。
だって、きれいに隠しているもの
それでも、たまに少しほつれちゃって、
心があふれ出そうになるの
あぶない、あぶない
気づかれちゃだめよ、まだ
だって、あの人にとって私は、
どうでもいい人でしかないんだから
私にとってあなたは特別な人だけど
私たちの間で何か起こったわけでもない。
だから、あなたが私のことをよく思うはずもなければ
きっと、特別悪く思ってもいないはず
だから、まだ何をするにも早すぎるの
でもね、やっぱり隠しているものって、どっかからは見えているの
だから、あなたからは上手く隠せているかもしれないけれど
周りからはばればれかもしれない。
周りに知られてしまったら、
あなたにも伝わってしまうかもしれない
この前、少しあなたの前で心をこぼしてしまいました
あぶないところで、すくいあげたけど、気づいてないかな
もし気づいても、すぐに忘れてね
私は、あなたにとってどうでもいい人でいいの
だって、どうでもいい人って行動一つでだいぶ印象が変わるでしょ
少しでも、好きに近づける可能性がある方が楽しいもの
だから、まだ周りにもこの気持ちは気づかれちゃいけないの
見せびらかしたい私だから、
無意識のうちに手を開いちゃいそうになる
でも、まだはやい。まだはやい。
手に持っていたら、隠しきれないだろうから
一度、深く見えないところにしまっておくね
見栄っ張りの私だから、
自分が好きなら相手も好きという奇跡を求めちゃう
でもね、大丈夫、今はそんなこと思ってないよ
あなたが、とてもいい距離感を保ってくれているから
私が、心をこぼしたとき
気づかないふりをしてくれたんでしょう?
もし、私が少し心をこぼしてしまったとき、
それに気づいて、すぐにあなたが振り向いたのなら
私の心は、落ちて、消えて、なくなるの
だって、つまらないもの
自分に好意を持った人なら
誰でも受け止めてしまう人なんて
もし、心をこぼしたのが私だったから、
拾おうとしてくれたのかもしれない
けど、そんな風に思えるほど私はよくできた女じゃないの
でこぼこな、醜い物体
でも、あなたを想うことで、少し美しくなれると思う
その希望にかけているの
もし、私を美しいと思う人がいるのなら
きっと、私の少しきれいな部分しか見えていなくて
大部分はまだ見えていないから
その部分だけは少しきれいに映るかもしれない
でも、私の全体を捉えたとき、その人は驚愕するわ
それほど、私は醜い生き物だから
あなたを想うことで、美しくなれると思っていた
でも、それは思っていたよりも簡単なことではなくて
美しくなるためには、一度自分の醜い部分を直視しなければいけなくて
それほど、ダメージを与えられることはない
自分の醜いところばかり見えて
いっそ、あなたを想うことをやめてしまおうかと思う
きっと、自分の醜さにすべて目をつぶり
そんなものを
私に見せるあなたが悪いんだと思い込めば
あなたを想う心も少し軽くなるかもしれない
だけど、そんなことをしたからって
気持ちは軽くならなくて
むしろ、私の中はもっと醜くなってゆく
だから、あなたを想うことで
見えてくる醜さと向き合って
少しでも、綺麗になろうとすることが
大切なんだと思う
だからって、自分を丸ごと変えようとか
あなたの好きなタイプになろうとか
することはしちゃいけなくて
あくまでも、私は私であって
もし、私が成長した姿があなたの気に入らないならば
あなたと私は、結ばれることのない運命だったということ
もしそこで、あなたに気に入られるためだけの変身をしたとしても
私が得るのは、息苦しさだけ
そんなの成長でもなんでもなくて
ただ、着ぐるみを着ただけに過ぎない
周りから見れば360度完璧に仕上がっているかもしれない
でも、自分だけはわかるでしょ
私は何も変わることができてないんだって
着ぐるみの中で私は、泣いてるの
本当の私を見て
本当の私を好きになって
こんなのは私じゃないの
あなたに今、うそをついているの
ごめんなさい。
そんなこと思いたくない
それくらいなら、やっぱり結ばれない方がいい
私が本当に、成長ができていて
自分に自信が持てていて
自分のことを好きでいられるのなら
きっと、最高の人が気づいてくれるはず
成長した、綺麗な私に気づかないなんて
男として失格よ
自分の醜さと向き合って、戦って勝って
成長した、今の私は
着ぐるみを着ている周りの女より魅力的
そんなのも見極められないなんて
男じゃないわ
それを、見極めてこそ最高の男
それでもきっと、私はあなたをすぐには忘れることができないでしょう
だって、あなたに振り向いてほしくて
私にだけ違う笑顔を向けてほしくて
あなたの心が欲しかったから
それでも、私の良さに気づかないなんて
やっぱりダメな男
そんな人を好きになってしまうものなの
そんなダメな女
私はそんなあなたを思い出として心にしまってそれからを歩いていくの
あなたの心にはきっと私なんかこれっぽっちも残っていないのに
それでもいいわ
だって、こんなに私は美しい
やっぱり、あなたがいたから美しくなれた
そう思うことにしたから。
これからそうやって美しくなるの
スタート地点に立ったばかり
私を美しくしてくれるあなたを見つけたばかり
さあ、これからどうやって戦っていこうか
どうやって最高の結末に持っていこうか
結ばれても結ばれなくても
この恋は必ず私にとってプラスになる
いや、プラスに必ずするの
だって、そうじゃなきゃもったいないじゃない
私の人生の一部を
その人のためだけに生きるんだから
無駄になんかできやしない
きっとあなたは振り向いてくれる
やっぱり、この希望は無視できない
少しだけ期待させてね
あなたがびっくりするくらい
なんで今まで放っておいたんだって後悔するくらい
美しくなってゆくから。
そんな矛盾だらけの恋心。




