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ブラックムーン「何処まで走るつもりだ?小僧」
松本「……!」
ブラックムーン「動揺しているな、まぁ無理もない。
何も教えずに悪かったな、いやはやお主の様なタイプは
聞かせるよりも見せて体験させた方が早いと思ってな」
松本「もぅいい…
頭がおかしくなったみてぇだ、
へっ、次はどんな手品を見せてくれるんだ。。。」
ブラックムーン
「皮肉はよせ、
まぁこれからゆっくりと話してやろう。
今貴様を取り巻く状況、
目眩く様々な世界を飛び交うのは私の力で仕向けた事だ。
よく聞け、人間とは欲深き生き物。
それは即ち、現実に相対する理想までとの距離の長さと溝の深さだ。
それを人間は夢という言葉を用いて正当化し、
その距離と溝を縮める為に日々命を費やす。
しかし、いくら己の命を消費しても尚、その道は前途多難であり、
理想を手にするのは僅かに一部のみだ。
何故か?
上には上がいる、とよく言うだろう?
人間とは生まれもったコミュニティエリアの中でしか生きて行けず、
上下左右は全て優劣を付けられ並んでいる!
この世界で生きる以上は誰もが鳥籠から出られないのだワン!
(あ、つい力入り過ぎて語尾にワンってつけちゃった。。。
ハデゥカティ~)
並ば、始めから自分の理想世界を創ればいいとは思わないか?」
松本「そ、そんな…事
本当に出来るのか…?」
ブラックムーン「出来るさ、この私にならな…」




