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第17.5話 ハロウィンおつかれパーティー!

どうも咲坂です。

大変長らくお待たせしました。季節感全く無視した更新となります。


ハロウィンの後日談となります。これが終わらなきゃ受験なんてやってられるか!!

ここで一旦更新ストップとなります。ご了承ください。

「お邪魔しまーす」

「あら、佐藤さん。先日はお疲れさまでした」


 ハロウィンが終了した次の日、店じまいしているところにやってきたのはなんと、佐藤さんだった。


「いやー、一応かぼす退治してもらったことだし、志波が三連覇したとこだし、謝礼とお祝いでもと」


 そう言って佐藤さんが掲げて見せたのはちょっと膨らんだ封筒と大きめの紙袋。封筒を見たとたんパーティーのお財布係シュリとユウガの目が光った。……ちょっと怖い。


「それじゃ、俺はこれで……」

「あ、佐藤さん待ってください。この後時間あります? これからハロウィンお疲れ様&ユウガ君ミスコン3連覇おめでとうパーティーやるんですよ」

「へぇ……。俺も参加していいなら」


 私は見逃さなかった。サユリさんに引きとめられた瞬間佐藤さんの目が輝いたことを……!!




「しっかしよー。ユウガ3連覇かよ」

「またファンクラブ増えるんじゃ……」


 何やら部屋の片隅でケイスケとチハヤがブツブツ言っている。あの二人お酒入ってないはずなんだけどなー。


「ルーイ! 何やってるんですの? もっとお飲みなさいな」

「姉さん! あれほど洋酒入りのケーキは食べるなと言ったじゃないか!」

「もー、うるさいわね! お姉ちゃんに口答えするような子にはこうよ!!」

「ちょ、それパイ……」


 私が止めようとしたときにはもう遅かった。サユリさんお手製のカスタードパイが見事にハルトの顔に決まっていた。おおー。

 アユとシュリも小さく拍手してる。


「お、ナイッシュー」

「見てろユウガ! オレだって!!」


 だから食べ物は……あれ? 気がつけばテーブルの上は全てパイ投げ用のパイにすり替わっている。部屋を見回すと小さくウィンクするイクヤさんと目があった。……さすがです。


「オレたちが日ごろどんな思いしてるか……お前に分かるかー!!」

「……日頃の恨み、晴らさでか!」

「え、ちょ、なんで俺が集中攻撃されてんの!?」


 3バカトリオがギャーギャーと追いかけっこを始めた。なんか楽しそう! よーし、私も……


「ふぎゃ!?」

「あはは!! ルイ、お肌が白くなってますわ!」

「やったなー!!」


 目には目を、である。私も近くにあったパイを手に取り、大きく振りかぶった。


「…………。ルーイー?」

「ごめんなさいー!!」


 見事大暴投☆ 私が投げたパイは見事にアユの顔面へと飛び込んだ。


「アユ! やってまれ!! ……うぇぶしっ」

「シュリざまぁ!」

「ケイスケてめー……覚悟しろ!!」

「若い子は楽しそうでいいわねー。よし、私も!」

「パイ投げなんざ何年振りかね。腕がなるぜー」


 サユリさんと佐藤さんまで加わってもはやカオスである。でも楽しいからいいや!


「イクヤ様お覚悟!!」

「私ですか。困りましたね」


 口調の割には軽々とミウが投げたパイをかわすイクヤさん。


「では僭越ながら私も……」


 怖い! イクヤさん怖い! 今すごいゆっくり投げたように見えたのにものすごい勢いで飛んでいったパイが見事ハルトに命中した!!


「イクヤさんなんで!?」

「女性は狙えませんので」


 そう言って微笑むイクヤさん。とりあえずあの豪速パイの餌食にならなそうなのでほっ。


「よし野郎共! イクヤに絶対パイつけてやるぞ!!」

「おー!!」

「なんですって!! 皆さま、何としてもイクヤ様をお守りしますわよ!」

「おー……?」


 こうして気がつけば男子対女子+イクヤさんの構図が出来上がっていた。……まあ、勝敗は言わずもがな。


「……なんでイクヤさんには一発もパイが当たらないんだよー!!」

「私の服はクリーニングが大変なので」

「理由そこ!?」


 イクヤさんを味方につけている女子の圧勝である。……まあ、イクヤさん以外みんなパイまみれであることには変わりわないけど。


「あらあら、これは掃除が大変そうねー」


 私たちがパイまみれなら部屋もパイまみれである。……明日もお店あるんだよなぁ。これからの片づけを思うとついため息が出てしまう。


「とりあえず私が片付けておくので皆さまは先に体と服を何とかしてきてください」


 イクヤさんに促されて私たちはそれぞれ更衣室へ向かう。サユリさんからタオルとバケツを借りてとりあえず汚れを拭いとって、置きっぱなしの着替えに袖を通す。


「あー、さっぱりした」

「さてと、イクヤさんばかりに掃除を任せては申し訳ないわ。私たちも合流しましょう」


 てきぱきと汚れものを袋に入れてホールへ戻る。


「!? イクヤさん!?」

「イクヤさんってどんだけ完璧超人なんだ……」


 私たちが戻るころにはホールにパイの汚れ1つも残っていなかった。イクヤさんさすがすぎる……。

ちなみに。

パイ投げ用のパイは佐藤さんの持ち込みです。あの紙袋に入ってました。

あのおっさん最初からやる気満々でした。


イクヤさんが超人なのは言わずもがな。


ちなみにシュリさんのセリフから

「アユ! やってまれ!…

の やってまれ! というのは津軽弁(?)でやってしまえ!という意味です。あしからず。

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