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第17話 ハロウィンパーティー! pert 4

あれ、最初は全3部のはずだったのにな


あれ


あれ


……楽しんでいただけたら幸いです♪

「よしユウガ、今すぐ佐藤さんに連絡だ」

「分かった」


 ユウガが携帯端末を取り出した瞬間、着信音が鳴り出した。


「はい志波です……佐藤さん? 煙草見つかりましたよ。はい。……え? もう一度お願いします」


 どうやらまた何かトラブルがあったらしい。ユウガの表情がだんだんと険しいものに変わっていった。通話を切ったユウガに問いかける。


「また何か起きたの?」

「ケイスケがパフォーマンス中に怪我したらしい」

「え!? 南広場だよね、早く行こ!!」

「私は店に保険証取りに行ってくる」


 アユだけ1人店に戻り、残りで急いで南広場へと走る。


 広場はかなり慌ただしかった。


「ケイスケ!!」

「よう、お前らか。そんなに急いでどうした」

「は? お前が怪我したっていうから」

「あー、佐藤さんか。大丈夫、足がちょっと下敷きになっただけだ」

「ちょっと見せて」


 私は男の中を割り込んでケイスケのズボンをそっと捲くりあげる。見ると足が紫色に変色していた。私は無言で回復魔法を発動させる。


「で、ケイスケ。何があったんだ?」

「それがよ、急に上から照明が落ちてきたんだよ」

「はぁ? 照明がそう簡単に落ちるわけないだろうが」

「いや、事実だから」


 ステージのほうに目を向けると、確かにそこには照明が1つ落ちていた。実行委員の人がカラーコーンを立てて立ち入り禁止にしてる。


「実行委員の仕事だし、誰かが故意にやらないと照明とか落ちないと思うんだけどな」


 ケイスケの保険証を持って戻ってきたアユがそう言った。さすがアユちゃん、足速い。


「もし故意にやってたとしたら、映像とかに映ってんじゃない? 佐藤さん!!」

「なんか呼んだか」

「これ、取材とかでビデオ撮ってますよね? 犯人映ってるか確認させてもらえませんか」

「ちょっと待ってろ」


 そう言って佐藤さんがものすごい勢いで携帯端末を操り始めた。誰かに交渉しているらしい。……というか脅しかけてないかこの人。


「すぐに記録を持ってくるってさ」

「さすがです」

「いやいや。それじゃ俺は仕事残ってるから」

「ありがとうございました」


 その後、映像を持ってきてくれた池上さんと呼んでくれたらしいお医者さんが来たので、ケイスケをお医者さんに預け、私たちは映像の確認に入った。


「ストップ!! ほら、ここ!!」

「やっぱり故意か」

「これは南瓜頭のかかしだな」


 そのまんま!!


「そういえばこいつ、昨日お店の裏のゴミ置き場とミスコンのインタビューの時池上さんの足元で見たよ」

「なに、それホントか!?」

「あー、昨日ルイが言ってたやつか。ってことはこいつが今回の異常なトラブルの原因?」

「その可能性が高いな」


 みんながあーだこーだ話している間、私はふと視線を感じて後ろを見た。


「……!! いたーー!!」

「なんだと!?」


 南瓜頭かかしvs四精亭ギルドの鬼ごっこが始まった。




「あいつ……ハァ、足、早い……」

「というか、あいつ……絶対喧嘩、売ってる」

「あそこで追いつくの待ってるし」

「もう、だめ」

「ルイ死ぬな!!」


 このままじゃ絶対追いつけない、何か、何か方法はないの!?


「あれ、お前ら何やってんの」

「ハルトー!! とりあえず今は何も聞かずにアイツとっちめて!!」

「は? いきなり何……。アイツ倒せばいいの?」


 ハルトは首をかしげながらも流れるような動作で腰のホルスターから銃を抜き、南瓜頭かかしを撃ちぬいた。


「これでいいの?」

「私たちの努力は一体……」


 ハルトの訝しげな視線の中、私たちは地面に手をついてうなだれた。




 結果としては私たちのお手柄だったらしい。その後もちらほらと目撃情報が出て、トラブルの元凶は南瓜頭かかし……かぼすというらしい、が原因だということになった。


「いやー、花火が綺麗だねぇ」

「チハヤ、真面目に仕事してるかな」

「あいつがするわけねえだろ」


 佐藤さんに報告に行ったらそのままチハヤは花火打ち上げ要員として連れて行かれてしまった。おかげで私たちは綺麗な花火を楽しんでいるわけなんだけど。


「ルイのおかげでもう足も動くようになったしな。医者が褒めてたぜ」

「ホント!? よかったー」


 ケイスケの足はすっかり元通りのように動いている。ただし、しばらくは怪我しやすいので注意とのことだったが。


「あ、あれ!!」


 夜空に浮かぶ大輪の花。


 それに混じってジャック・オー・ランタンとかかしが輝いている。


「あれ絶対チハヤの仕業だな。なんでこういうところだけ嬉々として才能発揮させてるんだ」

「というかあれ、三段階で色変化してるよ。花火ってあんなこと出来るんだ」


 改めてチハヤの天才ぶりを実感する。


 なんだかんだでこのメンツで初めてのハロウィン、楽しかったな。夜空を見て、夜空を見上げるみんなの横顔を見てそう思う。


 また来年はどんなハロウィンが待ってるんだろうか。


 また佐藤さんは実行委員をやるのかな。それはそれで怖いけど。


 こうして今年のハロウィン祭は幕を閉じたのだった。


 ……たぶん。

フラグです。たぶん、たぶんハロウィン編は終りました。

たぶんです。たぶんなんです。


でもまだ内緒ということで、お楽しみに!

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