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第11話 ルイはギルド仲間を手に入れた

大変長らくお待たせしました。これから一気に話が進みます。進むはずです。

 話を聞くと、この3人は私たちと同じ村を拠点に活動しているパーティらしい。


「え、じゃあみんなはもう所属ギルド決まってるの?」

「まあな。そこの女将さんがすっげえいい人ですぐに決まったよ」

「ルイんとこは?」

「昨日決まったんだ!! ……あれ?」


 もうこのころになると、私もすっかりこの3人組に慣れて仲良しこよしである。……あれ、私すっごく大事なことを忘れているような……。


「あ、やべ。ケイスケ、チハヤ! サユリさんから招集かかってた!!」

「なに!? ユウガお前気づくの遅すぎだ!!」


 ユウガが携帯型端末を弄りながら顔を蒼くしてる。ユウガの言葉を聞いた2人もだ。って、サユリさん?


「……あのー、つかぬことをお聞きしますが、3人が所属してるギルドってサユリっていう人が1人で経営してる四精亭っていう副業で喫茶店やってるとこ?」

「そうだけど……ってサユリさんが言ってる新しく加入したパーティってルイのパーティなのか!?」

「……そうみたいです」

「まずいな。とにかくまずい。……チハヤ」

「ったく。しゃーねーな」


 いかにも面倒くさそうにチハヤが呟くと、私をまるで荷物のように担ぎあげた。


「ぬわ!? おろして!!」

「いや、ルイちゃん足遅そうだし」


 ユウガ優しげな風貌のくせに言ってることひどい!!


「落とされたくなかったら掴まってろ」


 そういうなりチハヤはかなりのスピードで走りだす。


「うぎゃー!?」

「このまま四精亭に行くけどいいよね?」


 私はこくりと頷く。というか頷くのが精いっぱいだった。よく首動かせたよ私。えらい、私。


 それを確認した3人はさらにスピードを上げた。もはや私は目をつぶってしがみついていることしかできません。男の子怖い。


 そんなこんなで動きが止まったことを確認して私が恐る恐る目を開けると、すでにそこには見慣れた建物の群れがあった。すごい、私があそこまで行くのにかかった時間の半分もかからなかったよ!


 チハヤに降ろしてもらったときわずかにふらついたけれどそこは気合いで踏ん張る。


 しかしその直後また私はふらつくことになる。慌てたユウガが支えてくれた。


「ルイ? 今何時だと思ってる。一体こんな時間までどこをふらふらしていたのかな?」


 にっこり笑ったシュリに遭遇した。ただし目は笑っていない。その後ろでは静かにアユが十字をきっている。


「すいませんでした!!」

「謝って済むと思ってんのかこの馬鹿!! ……うちの馬鹿リーダーがご迷惑を……え」

「え」


 シュリが私の後ろに目線を向けたまま固まっている。後ろを見ると同様に3人も固まっている。


「おい、シュリじゃねーか。久しぶり!」

「相変わらずだな」

「相変わらずって何だよ」

「にしてもあのルイがリーダーってマジかよ。大変だな」

「この苦労分かってくれる?」

「ちょおーっと待ったぁー!! 何その言い草ひどくない!?」

「事実だし」

「まさかの止めがアユだー!?」


 ひどい。ひどいじゃないか! 今日初めて会ったくせにケイスケ達も同調してるし。もう拗ねてやる!!


「おい、あいつなんかむくれたぞ」

「あー、いいのいいの。ほっとけばそのうち勝手に復活するから」

「ならいいか」

「よくなーい!!」


 黙ってれば言いたい放題! 


「もー怒った。私は本気で怒ったからな」

「あらあら、ルイちゃん。そんなこと言ってないで入ってらっしゃい。おいしい料理いっぱい用意しちゃった」

「おいしそうな匂い……全部サユリさんの手作り?」

「ええ、そうよ」

「わーい! 私お腹ぺこぺこー!!」


 サユリさんが開けたドアのほうから漂ってくるいい匂い……たまらん!!

 私は匂いにつられるようにふらふらとお店に入った。


「ほらな?」

「おー」


 なんか後ろで感心したような声をあげてるやつらがいるような気もするが……何よりもまずは腹ごしらえ! 腹が減ってはなんとやら、ってね!


「ルイ、お前単純に生まれてよかったな」


 そうしみじみと呟くシュリの言葉も目の前のご飯に目を輝かせる私には届かなかった。

短くてすみません(泣

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