小学生編②
3年生になった。
クラス替えがあり、もちろん担任の先生も変わる。
担任は男の先生で、K先生という人だった。
若干乱暴な人で、行動が少し遅かったりすると、痛いぐらいに無理やり腕を引っ張ったりする人だった。
学期始め。
律儀な母は俺の連絡帳を通して、先生に挨拶を書いた。
『これから2年間よろしくお願いいたします』
担任はこの連絡帳に対して印鑑を押すのみで、なんの返事も書かなかった。
これがいけなかった。
母は大激怒し、授業中に教室に怒鳴りこみに来た。
で、ぶち切れまくって、さんざんまくしたてた後、後日どのような授業をするのか見に来ます!!!!と言い捨てて帰っていった。
そして本当に来た。
俺には知らせずに本当に突然。
で、K先生は皆の前で謝罪させられ、母に授業がクソだと罵られ、家に何度も謝りに来させれ。
俺が3年生を終えるころ、K先生はどこか他の学校に飛ばされていた。
このころ、親父も母のこの態度には困っていたらしく。
とにかく言うことを聞かないと何をしだすやら分からなかったらしい。
この頃から、我が家庭にも不穏な空気が流れだす。
両親の喧嘩が絶えず、父親は毎日大きな声を出し、母親は包丁やら剃刀やら持ち出す始末で、警察を呼んだことも何度もあった。
しょっちゅうばあちゃんが家に来て、例の俺を無断で寺に連れて行った件で責められ、しきりに頭を床にこすりつけるようになったり、この件が発端で親父の兄弟は仲たがいしてばらばらになったり。
とにかく喧嘩が始まると、俺は包丁やら剃刀やら睡眠薬やらを隠す係になっていた。
そんな中で、自分がいじめを受けているなど、言えるわけもなかった。




