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中学生編③

俺は使い捨てカメラを4個持って行った。

ちなみに滝川は実に18個の使い捨てカメラを持ってきていた。


そしてこいつの空気の読めなさと言ったら・・・


飛行機の中で知らない外人さんに話しかけるわ

俺とあいこちゃんの2ショットを邪魔しにくるわ

着いたら着いたでわけのわからん英語の歌をずっと歌ってるわ

NZで有名なラグビーチームの応援歌みたいのをずっと真似してるわ

俺と愛子ちゃんの2ショットを邪魔しにくるわ

NZの学校での体育の授業で一人だけテニスしだすわ



もう散々だった。



そしてNZについて4日目の夜、俺は考えに考え、悩みに悩んで、あいこちゃんのホームステイ先の家に電話した。

電話口にでたあいこちゃんは不思議そうな感じだった。


あ「どうしたん?」

俺「あ、いやー、えっと。なんか日本語を聞きたくなって。あいちゃんどうしてるかなって思って」

あ「分かる!日本語聞きたくなるよね!」


俺とあいこちゃんは、その日からほぼ毎日寝る前に一時間ぐらい電話する、そんな仲になった。


そんなある日。

いつものように電話で話しているとあいこちゃんからこんな質問が飛んできた。


あ「そういやさ、Tは好きな人とかいるん?」


突然の質問に俺は面食らった。


俺「・・・えーっと、いるよ」

あ「うそ!まじで!だれだれだれ!?NZメンバー?」

俺「あいちゃんはいるの?」

あ「いるよ」

俺「・・・そっか」(いるのかーどーせイケメンなんだろうなー)

あ「うん^^」

俺「NZメンバー?」

あ「そうやで!」

俺「ふーん・・・だれだれ?」(どーせイケメンのNとかだろなーあいつムカつくなー)

あ「誰でしょう!」

俺「じゃぁN!」

愛子ちゃん「ぶっぶー」

俺「じゃぁ・」


俺は、自分以外の男を片っ端からあげてみた。

でも全員に対してあいこちゃんは「ぶー」と言った。


えーーーと・・・。


俺「そしたらもう俺しか残らないんやけど・・・」

あ「・・・そういうこと!じゃーね!!」


そう言い残して、彼女は電話を切った。

次の日、あいこちゃんと会うのが本当に本当に恥ずかしかった。


ーーーーーーーーーー


次の日、俺は恥ずかしくてあいこちゃんに声をかけられなかった。

向こうもそうなのか、こちらに話しかけてはこず、ほかの友達のところに話しに行ったりしていた。


どうしてこの時に男らしく話しかけて、付き合う方向に持っていかなかったんだろう。

だが当時、俺は仮に両想いになったからと言って、何をどうしたらいいのか分かんなかった。

恥ずかしがって話しかけられないでいるうちに、滞在最終日になってしまった。


ホストファミリーに涙の別れを告げ。俺たちは楽しい思い出とともに、日本に帰ってきた。

NZの空気ばかり吸っていた俺には、日本の空気はなんだか汚く感じた。

吸いにくい、吐きにくいって本当に思ったことを覚えている。


あいこちゃんとはそれ以来、まったく話せずじまいだった。

お互いに連絡先を聞くこともできないまま、「その時その瞬間は両想いだった」という思い出だけ残して、二人とも日常に戻ることになった。


この10日間は、本当に楽しかった。

いい経験をさせてもらったと、ホストファミリーや、他の皆に、感謝している。


そして俺は、また忙しい日々を過ごした。


夏休みの宿題はたまりにたまっていたし、ピアノの練習は10日間も休んでしまったし、塾の夏期講習は始まるし、部活はあるし。(ずっと書いていなかったが、俺は硬式テニス部に所属していた)


相変わらず母親は怖かったし、両親は喧嘩ばかりしていたし、俺は基本的に勉強ばかりして夏休みを終えることになる。

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