小学生編⑪
さて。
塾ではそんな事件があったりなんだかんだと騒がせていた俺だが、3~4年の時に経験したいじめも乗り越え、学校生活もかなり落ち着いてきた。
新聞委員に所属していたし、先生の話もよく聞く。
成績も常に誰かとトップを争っていた。
6年生にもなると、厳しい家の決まりごとも少しずつ甘くなった。
まず、クラシック以外も聞いてよくなった。
T.M.RevolutionやSPEEDの曲にハマり、カセットに録音しては、毎日聞いていた。
21時まで起きてても怒られなくなったし、スーパーファミコンやゲームボーイ、なんてのも買ってもらえた。
今思うと、この辺のルールの緩和には、父親がかなり尽力してくれたのだと思う。
スーパードンキーコングシリーズや、マリオ、カービィやポケモンなど、クリスマスプレゼントや誕生日には必ずゲームを買ってもらい、いつの間にか俺はゲーム大好きっ子になっていた。
しかしそんな事態を母親が許すはずもなく・・・。
ある日塾から帰ってくると、哀れ俺のスーパードンキーコングⅠ・Ⅱ・Ⅲは、キッチンの流しにある容器の中で、水に付けられてしまっていた。
まぁ泣き叫んで発狂した。これでもかってほど発狂した。
その日から、俺が一日にプレイしていいゲームの時間は、1日につき20分になった。
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しかし、そんな悲しい出来事があっても俺は前ほど落ち込んだりもしなかった。
学校で、仲のいい友達が出来たのだ。
男子2人に女子2人。俺を入れて皆で5人。
休み時間に外でドッジボールやミニキックベースをしたり、自由帳にカービィやらなんやらいろいろ絵を書いて誰がいちばん上手いか競ったり、母親に「皆で勉強する」と嘘をつき、週に一回放課後に残って教室でおしゃべりしたり。
修学旅行ではそのグループで夜に集まり、ベタに好きな人の話なんかもした。
相も変わらずピアノに塾に両親のなんだかんだにと、怒涛の毎日だったし、木曜日の15:30~17:00しか友達と遊べなかったが、この6年生の期間は小学校生活で一番楽しい1年間だった。
そんな期間はあっと言う間に過ぎ、俺の小学校時代の最後の1年はあっけなく幕を下ろした。
いろいろあったけど。本当にいろいろあったけど。
俺の中では小学校時代は、楽しかった思い出として残っている。
そして俺は中学生になった。




