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第二次戦国時代 ―令和動乱記―  作者: 足利
第一章 影の久貞(前半)
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第58話 平原の深淵

尾張の平原で戦火は最高潮に達する。

増援を得た安土幕府の攻勢は容赦なく、七条久貞と民、兵の盾は深淵のような混迷に立たされる。

覚悟と理念が、今試される瞬間である。

夕暮れが尾張の平原を赤く染め、戦場は血と泥、焦土に覆われていた。

増援部隊が北と東から迫り、戦線の圧力が増す。

七条兵たちは疲労の中でも盾を掲げ、民を後方から守り続ける。


「殿……敵が二手に分かれ、側面を突こうとしています!」

真澄が叫ぶ。

久貞は短刀を握り、冷静に状況を分析する。

「右翼を固め、左翼からも援軍を回す。民を盾の中心に置くのだ!」


槍と矢がぶつかり、火花が散る。

戦場には怒号と叫び声が響き渡り、民の恐怖と覚悟が混ざり合う。

「我らの盾は民を守るためにある!」

久貞の声が戦場に響き、兵たちの士気を奮い立たせる。


赤甲冑の安土将が突進してくる。

久貞は短刀で応戦し、盾の列を崩さずに民の背を守る。

増援の影が迫る中で、兵たちは互いに支え合い、戦線はぎりぎりで保たれる。


平原の深淵のような混沌に包まれながらも、七条の盾は揺るがない。

久貞は瞳を赤旗に向け、次の指示を兵に送る。

「恐れるな。盾は理念と民を守るために存在する。」


嵐と戦火、増援の影が戦場を支配する中、七条の盾は今も民と共に立ち続けていた。

増援の圧力が戦局を深淵に導くが、七条久貞と兵、民の盾は耐え続ける。

次回、第59話「決死の前線」では、戦線の危機に久貞がさらなる決断を下し、戦場の均衡が揺らぐ。

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