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第二次戦国時代 ―令和動乱記―  作者: 足利
第一章 影の久貞(前半)
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第55話 夜明けの決断

尾張の平原に夜明けが近づく。

戦局は熾烈を極め、七条久貞は盾として民と兵を守りながら、重大な決断を迫られる。

この決断が、戦場の行方だけでなく、七条家の未来をも左右する。

夜明けの薄明かりが尾張の平原を照らし、血と泥で濡れた大地が静かに赤みを帯びる。

七条兵と民は疲労の中でも盾を掲げ、安土軍の攻撃を受け止め続けていた。


「殿……敵は増援をさらに送り込もうとしています。このままでは防衛線が崩れるかもしれません。」

真澄が息を切らしながら報告する。


久貞は地図に目を落とし、戦場全体を頭の中で再構築する。

「ここで前進すれば民の安全は危うくなる……

 しかし、退けば士気は崩れ、安土の勢いは止まらぬ。」


短刀を握りしめ、久貞は深く息をつく。

「よし……民を守るため、最前線で盾を二重に固める。

 同時に右翼から反撃の準備を整え、増援の到着を迎え撃つ。」


兵たちは指示を受け、疲労の中でも迅速に動く。

民も恐怖を押し殺し、盾の後方で支える。

久貞の声が戦場に響き渡る。

「盾は民を守るためにある!後ろに下がるな!」


安土軍の赤甲冑の将が突進してくる。

久貞は短刀を振るい、民を守る盾を決して下ろさない。

盾の列は揺れたが、兵たちは支え合い、崩れずに耐え続ける。


夜明けの光が戦場を照らし、安土軍の増援も視界に入る。

久貞は目を細め、短刀の刃先を光にかざす。

「この決断で、我らの未来を守る!」

その決意が、兵と民の背を押し、戦局の均衡をわずかに保つ。


尾張の平原に静かな緊張が張り詰める。

血と泥にまみれた戦場で、七条の盾は揺るがず、理念と民を守るために立ち続けていた。

夜明けの決断は、戦局だけでなく七条家の未来にも大きな影響を及ぼす。

久貞と兵、民の盾は、次の一手を見据え、戦い続ける覚悟を固めた。

次回、第56話「平原の嵐」では、戦局の激化と七条家の戦略がさらに描かれる。

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