第54話 影の策略
尾張の平原での戦いは熾烈を極める。
七条の盾は民を守り耐えているが、安土幕府は戦術だけでなく、影での策略を用意していた。
次なる一手が、七条久貞と民、兵たちを試す。
夕闇が平原を包み込む頃、久貞は高台から戦況を見渡していた。
戦場はまだ赤く燃え、安土軍の増援がじわりと七条の防衛線に迫る。
「殿、敵は前線だけではなく、裏からも動いています!」
真澄が駆け寄り報告する。
「裏道を通じ、民を誘い出そうとしているのです!」
久貞は眉をひそめ、地図を広げる。
「影から民を狙うとは……安土も巧妙になったものだ。
だが、我らの盾は簡単には崩れぬ。」
彼は兵たちに素早く指示を出す。
「右翼を警戒させ、偵察を送り込め。
民は安全な場所に退避させる。盾の列を二重にせよ!」
兵たちは混乱せず、迅速に動き、民の安全を確保する。
夜の影の中、赤甲冑の安土将が民を誘い出そうと策略を仕掛けるが、久貞の防衛線は見事にそれを阻止した。
「盾は民を守るためにある!」
久貞の叫びが戦場に響き、民も兵も応じる。
民たちは恐怖を振り払い、盾の後方から声援を送る。
安土軍の策略は効果を発揮せず、却って兵たちの結束を強める結果となった。
戦場の焦土の中で、七条の盾は揺るがず、民を守り続ける。
久貞は短刀を握り、赤く染まった平原を見つめる。
「影の策略も、我らの覚悟には届かぬ。」
夜の闇に血と泥が混ざり合う中、戦局は依然として緊迫している。
しかし、七条久貞と民、兵の盾は、一歩も退かず、理念を守り続けた。
安土幕府の策略は、七条の盾にとって新たな試練となった。
それでも久貞と兵、民は結束し、影に潜む脅威を跳ね返す。
次回、第55話「夜明けの決断」では、戦局がさらに激化し、久貞が重要な決断を下す瞬間が描かれる。




