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第二次戦国時代 ―令和動乱記―  作者: 足利
第一章 影の久貞(前半)
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第53話 民の叫び

尾張の平原で戦火が続く中、七条の盾は民を守りながら耐え続ける。

戦場に響くのは兵の声だけでなく、恐怖と覚悟に満ちた民の叫びも混ざる。

その声が、久貞の心と兵たちの意志をさらに強くする。

戦火で煙る尾張の平原。

七条兵の盾の列を、民が背後から支えている。

恐怖に震える者もいるが、戦場で生き残るため、盾を握る手を緩めない。


「殿、あそこです!民が攻撃を避けられず…!」

真澄の叫びに、久貞は瞬時に駆け寄った。


「皆、後ろに下がれ!盾を前に!我らが守る!」

兵たちは短剣を構え、槍を突き出し、民の前に盾を並べる。

恐怖に顔を歪める民の背を、七条兵は支え続けた。


赤甲冑の安土将が突進してくる。

久貞は短刀を握り、盾で民の命を守るために前に立つ。

「盾は民を守るためにある!」

叫びが戦場に轟き、兵も民も声を上げて応じる。


戦闘の最中、民の叫びが響き渡る。

恐怖や悲鳴だけではない。

「私たちはここで負けない!」

そういう覚悟が混じった声が、兵たちの背を押し、盾を強固にする。


久貞は目を閉じ、民の声を心に刻む。

この声こそが、七条の盾を支える力――理念を支える証だと。

戦場の赤い光が夕暮れに染まり、尾張の平原は焦土と化す。


それでも民と兵は立ち上がる。

血と泥の中で、七条の盾は揺るがず、民を守り続けていた。

民の叫びと兵の意志が、戦場で一体となった。

七条久貞の盾は、民を守るために揺るがぬ存在であり続ける。

次回、第54話「影の策略」では、戦局を変える新たな安土幕府の策略が描かれる。

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