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第二次戦国時代 ―令和動乱記―  作者: 足利
第一章 影の久貞(前半)
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第48話 戦場の夜明け

尾張の平原に激戦の夜が明ける。

七条久貞と兵、民の盾は耐え、安土軍との衝突は熾烈を極める。

夜明けの光の中で、戦況は新たな局面へと動き出す。

薄明の光が戦場を照らし出す。

夜の闇に紛れていた安土軍の姿が浮かび上がり、血に染まった平原に影を落とす。


久貞は短刀を握り、兵たちを見渡した。

「盾を下げるな。民を守れ!」

槍を持つ兵も、弓を構える民も、その声に応じて動きを止めない。


夜通し続いた戦闘で、疲労はピークに達していた。

足を引きずる者、腕を押さえながら盾を掲げる者もいる。

だが、久貞の存在が士気を支えていた。

彼の瞳には決して恐怖の色はなく、冷静さと覚悟だけが宿る。


「殿、右翼が押されています!」

真澄が息を切らせながら駆け寄る。


「右翼を固め、左翼からの援護を送れ!」

久貞は指示を飛ばす。

兵たちは声を上げ、盾を連結し、民を守るための壁を作った。


戦場の中心で、安土軍の赤甲冑が再び突進してくる。

久貞は民の背を守りながら、短刀を振るう。

衝突のたびに火花と血が散り、平原は戦慄の場となる。


しかし、夜明けと共に少しずつ安土軍の勢いは衰え始める。

長時間の戦闘で疲弊した兵たちが前進の速度を落とし、七条の防衛線はぎりぎりで耐えた。


久貞は深く息を吸い込み、兵たちに呼びかける。

「まだ終わりではない。だが我らの盾は、民を守るために耐え続ける!」

その声に応じ、民も兵も一斉に声を上げる。


朝の光に照らされ、血と泥にまみれた平原の中で、七条の盾は確かに立っていた。

戦の終わりは見えぬまま、しかし、希望の光は確かに差し込んでいた。

夜明けの戦場で七条の盾は耐え、民と兵の絆を再確認した。

戦況は依然として緊迫しており、次なる局面が待ち受ける。

次回、第49話「尾張の焦土」では、安土幕府の反撃と平原の変化が描かれる。

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