第4話 秩序の影
幕府の政策は街の隅々まで浸透し、民衆の生活を押さえ込む。
第4話では、初期の政策がもたらす民衆の困惑と、街角で芽生える小さな衝突を描くことで、秩序の影響力と潜在的な反抗を描く。
大和城下、冬の朝。冷たい霧が街路を覆い、瓦礫と積もった雪が、荒廃した街の陰影をさらに深めていた。商人たちは震える手で商品を並べるが、布告による価格統制と配給管理の厳格さに、怒りと諦観が入り混じった表情を浮かべていた。農夫たちは収穫の一部を幕府に差し出すしかなく、家族を養うために静かに従わざるを得なかった。
路地裏では若者数人が集まり、小さな抵抗を話し合っていた。「夜になったら、物資を隠して渡そう。小さなことでも行動しなければ」
瓦礫の下で揺れる炭火が、彼らの計画をぼんやりと照らす。恐怖と希望が入り混じる微かな光は、やがて大きな炎になる予兆だった。
城内、大和城の会議室では久貞が参謀たちに命じていた。「民心指導院を通じて教育を再編し、幕府の正統性を徹底せよ」
宗盛は眉をひそめ、静かに言った。「しかし、民の心は一朝一夕には変わりません」
久貞の瞳は冷たく光った。「変えさせるのだ。命令は命令である。従わぬ者には罰を」
夜、街角で初めての小さな衝突が起きる。ある商人が配給を拒み、幕府兵に咎められる。「生活を守るのが私の自由だ!」怒りに震えた声に、兵は冷たい目だけで応える。
民衆の小さな怒りは、瓦礫の街角で密かに渦を巻き、秩序の名の下に抑え込まれながらも、次第に燃え広がる炎となろうとしていた。
初期政策は民の生活を縛り、従順さと反抗の両方を生む。
第4話では、秩序が街に浸透する様子と、民衆の小さな抵抗が描かれ、後の大規模な衝突への伏線となる。
久貞の冷徹さと民の小さな抵抗が交錯し、物語に緊張感を与える節となる。




