第二次戦国記 登場人物辞典 ― 四朝分立・天皇系統詳録 ―
前書き(登場人物辞典・四朝分立編)
この資料は、小説『第二次戦国記』第一部および第二部に登場する
全勢力・家系・人物のうち、特に「四朝(東・西・南・北)」に関係する
天皇家とその周辺勢力を中心にまとめたものです。
本編では描き切れなかった朝廷内部の変遷や、
各天皇たちの思想・治世・文化的影響を理解するための参考資料としてお読みください。
※本作に登場する名称・人物・制度はすべて架空のものであり、実在のものとは関係ありません。
◇ 西朝
もっとも古い正統王統であり、旧皇統を継ぐ“本家筋”。
ただし幕府・八条家による干渉が強く、政治的実権を失う。
形式上の「国家元首」として存在したが、のちに都を離れ西都・山陽地方へ遷都した。
【歴代天皇】
第1代 図俊天皇 ……旧皇統最後の天皇。象徴的存在に留まる。
第2代 清徽天皇 ……八条家と協調。穏健派として知られる。
第3代 芳永天皇 ……文化復興を目指し「芳永文化」を興す。
第4代 礼徳天皇 ……東朝との戦争期に在位。中立を保とうとする。
第5代 仁遙天皇 ……西朝の最盛期を築くが、戦火により都を失う。
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◇ 東朝
図俊天皇の弟・美勇天皇によって創立された東方王朝。
武門貴族や戦国大名の支持を受け、軍事国家として発展。
「武の朝廷」と称され、東国統治の象徴となった。
【歴代天皇】
第1代 美勇天皇 ……東国を統一した開祖。武人皇として尊崇される。
第2代 義澄天皇 ……武士階級を公家化する「武官令」を制定。
第3代 誠栄天皇 ……東西戦争を激化させた治世。自ら前線へ。
第4代 澄順天皇 ……内乱を平定し、学問を奨励。
第5代 孝明天皇 ……東朝最後の天皇。死後、西朝に吸収される。
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◇ 北朝
北陸・東山地方で宗教勢力とともに成立した王朝。
啐琢天皇が仏教僧侶の支持を受けて擁立され、「宗王」と呼ばれた。
僧兵国家として発展し、信仰と統治が一体化した独特の文化を築く。
【歴代天皇】
第1代 啐琢天皇 ……北方仏教文化の祖。僧王として即位。
第2代 明澄天皇 ……宗教法典「北仏勅典」を編纂。
第3代 信堅天皇 ……他朝との融和を模索するが、幕府の干渉で頓挫。
第4代 真敬天皇 ……学僧出身。宗教統一を志すが暗殺される。
第5代 禅照天皇 ……北朝最後の天皇。東朝に吸収される。
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◇ 南朝
南方の温暖地帯を中心に興った宗教的王権。
清澄天皇が神託によって即位し、「神聖政治」を標榜。
神仏分離の思想を早くから打ち出し、独自の文化「南律文化」を築く。
【歴代天皇】
第1代 清澄天皇 ……神託による即位。全国を巡幸し信仰を説く。
第2代 憲真天皇 ……神職階級を確立し、神仏分離を実施。
第3代 至誠天皇 ……西朝との和睦を推進し、宗教平和協定を結ぶ。
第4代 嘉明天皇 ……海洋貿易を奨励し、南方文化を興す。
第5代 弘信天皇 ……南朝最後の天皇。信仰政治を終結させる。
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◇ 四朝の対立と統合
・和令元年:西朝から東朝が独立(図俊天皇と美勇天皇の兄弟対立)
・和政期:北朝・南朝が成立し、四朝時代が始まる
・和栄〜和安期:四朝鼎立。幕府・八条家・諸侯が各朝を支援
・和久末期:東朝・北朝が統合、西朝と南朝が和平締結
・和久二〇年以降:形式的に「大統朝」として再統一。実権は八条家に集中。
後書き(登場人物辞典・四朝分立編)
四つの王朝が分立し、互いに信念と理想を掲げて争い続けた二百年。
それは単なる権力闘争ではなく、「国家とは何か」「信仰とは何か」を問う時代でした。
八条家の権勢、七条幕府の興亡、そして四朝の盛衰。
その複雑な時代の息吹を一つひとつ辿ることで、
『第二次戦国記』という壮大な物語の全貌が、より深く浮かび上がるでしょう。
次章では、幕府と朝廷の狭間で新たに生まれる「令宗の時代」へと物語は移ります。
ぜひ引き続きお楽しみください。




