第7話 仲間の絆
カレンとの激闘が続く中、大地たちは少しずつ追い詰められていった。
彼女の剣技は一撃ごとに重みを増し、三人の連携さえも崩壊寸前だった。
大地はキー・アームを何度も振るうが、右腕はすでに限界に近づいている。
大地「くそっ…どこまで強いんだ!」
カレンは微笑を浮かべながら剣を振り、再び三人の間合いを潰しにかかった。
カレン「あなたたちには分からないでしょうね。
本当の戦いというものが、どれほど絶望を伴うものか」
レイナ「余裕そうね。けれど、それも今のうちよ!」
レイナは鋭い動きで剣を突き出し、カレンの懐に飛び込む。
その攻撃はわずかに彼女の肩をかすめ、赤い線を描いた。
カレン「少しはやるようね。でも、それで私に勝てると思った?」
その瞬間、カレンの剣が反転し、強烈な一撃がレイナを襲う。
レイナは間一髪で受け流したものの、バランスを崩し、地面に倒れ込んだ。
美咲「レイナ!」
美咲が駆け寄ろうとするが、彼女もまたカレンの剣圧に阻まれた。
その光景を見ていた大地は、握ったキー・アームが震えるほどの怒りを感じた。
自分がもっと強ければ、仲間をこんな危険に晒さずに済んだのではないか。
その思いが胸を締め付ける。
大地「俺たちは…こんなところで終わるわけにはいかないんだ!」
彼は再びキー・アームを構え、全力でカレンに向かっていった。
右腕の痛みを無視し、一撃を振り下ろす。
カレン「そんな攻撃、見え透いているわ!」
彼女は剣で軽々と防ぎ、カウンターの一撃を放つ。
その衝撃で大地は地面に叩きつけられた。
口から血が滲み出し、視界がぼやける。
美咲「やめて!もう十分だよ!」
彼女の声が震え、大地の耳に届く。
だが、彼は立ち上がり、再び剣を握り直した。
大地「俺は…諦めない!」
その時、キー・アームが淡い光を放ち始めた。
まるで彼の決意に応じるように、刃が輝きを増していく。
レイナ「その光…!」
地面に倒れたレイナが目を見開いた。
キー・アームが本来の力を解放し始めている。
美咲は大地の背中を見つめながら、自分も力を振り絞る決意をした。
彼女の盾もまた光を帯び始め、周囲に緑のオーラを広げていく。
美咲「大地、私も手伝うよ!」
彼女は盾を掲げ、カレンの注意を引きつける。
その隙に、大地は一気に間合いを詰めた。
キー・アームが眩い光を放ちながら振り下ろされ、カレンの剣と激突する。
その衝撃は周囲の空気を震わせ、木々がざわめいた。
カレン「くっ…!」
彼女の剣がついに折れ、彼女は後方へ飛び退いた。
呼吸を整えながら、初めて焦りの色を見せる。
カレン「少しはやるじゃない。でも、これで終わりだと思わないで」
彼女は撤退を決意し、モンスターたちの残党を呼び寄せてその場を去っていった。
戦いが終わり、三人はその場に座り込んだ。
全身が痛み、疲労で動けない。
美咲「やった…本当にやったんだね」
彼女は笑顔を浮かべながら、大地に手を伸ばした。
大地「いや、まだ終わってない。次は祭壇だろ」
レイナ「その通りよ。でも、少しだけ休みましょう。
次はさらに厳しい戦いが待っているわ」
三人は短い休息を取りながら、それぞれの思いを胸に抱いていた。
彼らの絆は、この戦いを通してさらに強くなっていた。