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38.ポムとロシナン、時々ジョン その1

3章が始まります。

ジョンが成長するに従い

表現がきつくなるシーンが増えてきます。

9小年1日(9月1日)、ジョリーとセーヌの1歳の誕生日だ。

僕の3歳最後の日であり、明日は2歳の誕生日だ。

セーラのね。


ロシナンがアラスタ村へ来てから。

ポムとロシナンは厩から出てこない。

運動不足になるんじゃないだろうか。

朝1で厩へ行き後の跡を浄化。

こいつら毎日毎日ただれた生活しているな。

「運動不足で太っちゃったりして。」

と呟いた。

2頭は“ビクッ”として僕の所へ来た。

ロシナンが僕の腰に頭を付け外に押し出した。

(ダガー)に両脇を挟まれて真っ直ぐ外に押し出される僕。

その後を頭に大量のドスを付けたポムが付いてきた。

外に出たとたん2頭の表情が険しくなる。

周囲を警戒している。

ダガ―とドスは日の光を浴びてギラついている。

3か月ぶりに出て来たような気がする2頭。

馬の角を生で初めて見た父ちゃん母ちゃんとアレック。

顔が青ざめている。

僕はいつものように2頭の角を軽く撫でる。

“ブルン“と頭を振り僕から離れる2頭。

「ヒッ!」「あっ!」と小さく声をあげる父ちゃんとアレック。

僕が切り刻まれたと思ったらしい。

「夜までには帰っておいでねー。」

と2頭を送り出す僕。



~深森の中、ポムとロシナン~


『ポム、あたい太った?』

『いや。いつもと変わらないけど、お腹だけちょっと膨らんできたね。』

『やっぱ太っちゃたね…。』

『いや太ったというか、おいらたちの子供だろ?』

『あっそうだったわね。』

『ちょっと森の中走ろうか。』

『そうね。』

しばらく森の中を走っていると30頭を超える狼の群れに囲まれた。

『おっ狼やんけ。』

『ポム、あたいお腹に子供いるから宜しくね。ジョンの避ける魔法をかけてもらっていないから、あたいは厳しいかも。』

『ロシナン、任せてくれ。』

と言うとポムは全身に魔力を巡らせた。

身体強化だ。

“ズドドドーン!”一瞬で周囲の大木と狼の群れがみじん切りの細かさに切断された。

ポムは首を振りながら狼の群れの中に突っ込んで、縦横無尽に走り回ったのだ。

『ポム、あんたいったい…。』

『ロシナンもジョンの魔法を毎日受けているから、きっと出来るよ。』

『やってみるわ。』

ロシナンは全身に魔力を巡らせた。

『えええ!これがあたい?!』

漲る体力、周りの動きが止まって見える。

『熊狩りに行くか?』

『ふふふ、そうね。』

と言うと2頭は更に森の奥深くへと向かうのであった。



~アラスタ村~


“ドドーン!”“もくもく・・・”

と森の奥から音と振動そして土煙が昇った。

ポム達の走って行った方だ。

僕達のいる場所からは森との境界より奥は見えない。

気になったので風呂小屋の横の山積みにされた木材の所へ走って行き“異ジョーン”モードに入る。

1.火の見櫓みたいなもの。

2.四角い筒状の塔。

3.内部には2.5mくらいの間隔で踊り場を作る。

4.入口入って塔中央部正面に梯子、踊り場で梯子の裏面へ回り次の踊り場で再び梯子の表面を上るという感じで、一気に下まで落下しないような構造にする。

5.高さは20m位。(今の所これで確認出来そうだ。)

6.耐火・耐風・防水・防腐・耐衝撃・制震仕様

で名前は“ものみのやぐら”にしちゃおー。

「善は急げだ、“ものみのやぐら”」

ニョキニョキと青竹が育つみたいに2.5m間隔に節目の有る四角い巨大な木製の竹(?)が直立している。

所々外の様子を見る事の出来る小窓が有った。

「アレー?小窓は思いも浮かんでいなかったような気がするけど…」

と呟いたら、シュッ!と何事も無かったように窓が消えた。

「やっぱ上まで登った時の感動が重要だよねー。」

と呟くと、結露かな?塔の表面に水滴が少し流れた。

風呂小屋側に開いた入口から中に入り梯子を昇る。

昇る、向きを変える、昇る、向きを変える、昇る・・・を繰り返す。

最上階に着いた。

壁の高さが僕の首の高さ程なので安心して眺めることが出来る。


森の入り口から2Kmほどの所で煙みたいなものが立ち上っている。

その場所に直径50~100m位の楕円形の更地が有った。

よーく見ると、キラキラ輝く2つの点が森の奥へ移動していった。

「あれはダガ―とドス…じゃなくてロシナンとポムだな。ストレス発散方法が半端ないなー。」

と呟き眺めていると、下から父ちゃんとアレックが上がって来た。

「ポムとロシナンがやっちゃったみたいだねー。」

「「・・・・・・」」

僕が指を指した方を、無言で眺める大人2人。

しばらく眺めていると

10km以上は離れている所で、少し光ったと同時に小さな円形更地が出現した。

その後“ととととーん”と言う音が聞こえた。


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