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12.新しい家族、そして誕生日に絶望する

誤字脱字等に気がつかれましたら、遠慮なくお知らせ下さい。

9月に入った。


9月の1日早朝、我が家に弟と妹の2人が増えた。

弟が“ジョリー”で、下の妹が“セーヌ”だ。

そして僕は早速2人の“浄化魔法”のメイン担当になる。


9月2日朝

「今日は僕とセーラの誕生日だよー」

とセーラに話しかける。

そして僕は妹たちに“きれいきれい♡”を発動させる。

セーラは喜んでいる、ジョリーとセーヌは“???”な表情をしている。

最初はセーラの二の前はと思ったが、セーラだけ特別にするのも気が引けたので、平等に“♡”の方を使う。

これで僕たち魔力量だけは化け物の兄弟姉妹の誕生だ!フッフッフッ。


昨日生まれたばかりの2人は家の中で母ちゃんとセーラと一緒にいる。

セーラは今朝から妹であるセーヌの浄化を率先してやっている。

匂い始めたらセーラがセーヌの手を握って“ぽや~”と二人共光る。

セーラは自分が催した後に“ぽや~”と本人が光る。

『おっ。自分だけに“きれいきれい♡”をかける事が出来るようになったんだ。』

と感心してしまう。

ただし相手にかける時は自分と一緒にでないと出来ないみたいだ。

可愛い…。

ジョリーにはは母ちゃんが“浄化魔法”かけていた。

出産疲れと浄化魔法で母ちゃんの顔色が悪くなった。

僕はすかさず

「きれいきれい♡」

と唱えて、2人ともリフレッシュさせる。

すると母ちゃん、目玉落ちちゃうよと言いたくなるくらい見開いた目で僕を見る。

ん?なんだ?と僕は首をかしげる。

「ジョン。今の・・・」

「うん。“きれいきれい♡“」

「お母さんの魔力、元に戻っちゃったみたいなんだけど…あと体調も良くなっちゃったんだけども…。」

「「えっ!!?」」

父ちゃんと僕の声が重なった。

そして直ぐに父ちゃんは魔力切れを起こすまで光魔法の無駄遣いをするのであった。

そして、青白い顔をしながら、ふらふらした足取りで僕の所へ来て

「やってくれ」(“殺ってくれ”ではないよー)

と父ちゃんは涎を垂らしながら一言。

「きれいきれい♡」

“ピカー!”

父ちゃん”シャキーン!“

物凄く良い顔をした後、また光魔法の無駄遣い。

「おぉぅうぉうぅぇっプ!ま・魔力量が‥少し‥増えたぞ。」

冷や汗を流し青白い顔をした父ちゃんが、ニコニコしながら僕を見る。

そして直ぐに

「きれいきれい♡」

“ピカー!“

父ちゃん“スッキリ!”

父ちゃんの魔力量が良い年してから増え始めた。

“魔力枯渇状態での“きれいきれい♡”は魔力の回復と同時に魔力量も増える“という事が判明した瞬間である。

そうしたらもう父ちゃん母ちゃんは止まらない。

冷や汗をかき青白い顔をしながら時々エづいたりしながら僕を見てにこりとほほ笑む。

すると僕はすかさず“きれいきれい♡”を発動。

口からあふれ出た半固形状物体や香りも浄化しながら体力回復。

けっこう繰り返してようやく2人とも浄化魔法1回分増やすことが出来た。

そして僕は絶望する。


頭痛が…吐き気が…冷や汗が噴き出す。

僕は青白い顔になっているみたい。

頭がくらくらする。

気持ち悪い。


これはあのNo.6…6番…魔力枯渇状態だ。

始めて経験する魔の6・6・6・。

『なぜ今になってこんなのになるんだ‥苦しい…』


なのに父ちゃん母ちゃんは涎を垂らし青白い顔をしてニコリとほほ笑んで“キレイキレイ♡”を催促してくる。

鬼だ!こいつら鬼だ!

もうどうにでもなれ!

“キレイキレイ♡キレイキレイ♡キレイキレイ♡!”

ぴかー!と2人は輝きだしたと思ったら僕は気を失っていた。


目が覚めた。

両親は心配した表情で僕を見ている。

「ごめん。調子に乗りすぎた」

「調子に乗りすぎてしまったわ。ごねんなさい。」

と二人が同時に頭を下げた。

僕はうなされはしなかったが、青白い顔をして冷や汗をかきながら寝ていたみたいだ。

さすがに魔力切れだと気がつたみたいだ。

しかも魔力切れでの昏睡。

第7番の最悪の方の状態にならなかったので良しとしよう。

今は9月の2日、僕の3歳の誕生日。

この世界では3歳になった瞬間から

6.魔力枯渇状態の時は吐き気とめまいに強烈に襲われ、時には気を失う。

7.丸一日魔力枯渇状態で魔力が回復しなければ魔力量が減るか死んでしまう

これが適用されたみたいだ。

そして僕はこのしがらみにがんじがらめにされたのだと思う。


今日はもう魔法使えない。

今も頭が痛い

もう魔力量は簡単には増えないかもしれない。

“きれいきれい♡“に変わるもっと消費魔力量の低い、効率の良い魔法を考えねば。

今まで普通にちょろっと寝るだけで魔力量が簡単に増えていたから、先ほどの父ちゃん母ちゃんのあのはしゃぎっぷりは物凄―く良ーく解る。

だって他人に回復してもらうだけで微々たる量でも魔力量が増えるのだから。

たぶんもう総魔力量が増えないであろう僕は絶望するのであった。


僕に魔力量上昇の可能性のある魔法を掛ける事が出来る可能性のある人物は、今のところセーラ一人しかいない。

しかも、セーラが3歳になったら、たぶん僕と同じ魔の6番(魔力枯渇症状)が襲ってくると思う。

セーラにはあの辛い症状になってまで魔法を使ってほしくない。


この回で”第1章 転生”が終わります。

ジョン暴走の下準備に12話使ってしまいました。

次話以降少しずつですがテンポ良く行くと思います。

・・・行けたら良いな。

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