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TS皇女の嘆き

作者: 碧空零
掲載日:2020/02/24

「・・・っぐ、あーーー」


 黒い光は俺の体を呑み込んだ。

 そこからは痛みも感じる間もなく体は消えていく。

 そしてその光は俺の魂さえも蝕むように・・・。


 最後に思ったことは、もっと女を抱きたかったな。

 それと・・・。











 苦しい!


 まず感じたのはこれだ。

 少しパニックになったが数秒とかからず落ち着くことができた。

 こんなことでずっとパニックになっているようだったら冒険者なんてやっていられない。


 どうやら、俺の体は三百六十度何かに圧迫されているようだ。それとその何かは(うごめ)いている。

 それと何も見えない。真っ暗だ。

 体は思うように動かない。

 それより、苦しい。

 ほんとに苦しい。


 もう、落ち着くとか言ってる場合じゃなくなってきたかもしれないぞ。

 それでも何とかしようと懸命に不自由な体を動かす。

 そして、少しずつ体が前に進んでいく。

 すると、光が見えた。

 出口だと思い、さらに頑張って前に進んでいくと、


 大きな何かが俺の体をつかんで引っこ抜いた。


 痛い!


 そう感じつつも外に出られたことに安堵するが、よく考えたらやばくねと思い直す。


 白黒のぼやけた視界の中、辛そうに呼吸をしつつも、俺を優しげな眼で見ている女の人と目が合う。

 その視線に俺は・・・


 痛い!!!


 俺を引っこ抜いたやつが叩きやがった。

 おそらく喉を詰まらせたのかと思ったんだろう。

 その痛みで俺は


「おぎゃーーーーー」


 産声を上げた。




 そう、俺は一度死んで転生したようだ。




~????~




「~~~♪」


 どこかでその様子を楽し気に眺める者がいた。







 


 


~1か月後~




 うん、あれから色々と大変だった。

 それからも苦難の連続だった。

 だって赤ちゃんに転生しちゃっているんだもん。

 うん、排泄物とかはおむつの中に垂れ流しだし。

 この年でミルクとか・・・いや、今は0歳か。

 でも、精神がどんどん削れていくことは間違いない。

 年齢は0でも、精神年齢はね。


 後、いくつか分かったことがあるんだ。

 ここが帝国の城の一室で、俺は皇帝と側室の子供だってこと。

 なんで、そんなことが分かるかって?

 前世で使っていた言葉と同じだからだよ。

 今世の母はとても若くて美人だ。俺が見てきた女の中でもトップクラス、転生前の俺だったら速攻で声をかけるぐらいのね。

 それと、俺のお世話をしてくれる侍女もみんな美人だ。まあ、皇室だからね。そりゃレベルも高いに決まっている。

 父?知らない皇帝だ。一回も見たことない。

 もしかしたら俺が寝ているうちに来たのかもしれないけど。

 まぁ、周りの話を聞いている限りその可能性も薄そうだけど。


 うん?今、何やっているかって。


 確認しようとしているのさ。

 首が少しだけ動かせるようになった。

 それと、今は裸にされている。

 だからね、俺のあれをね。


 俺は頑張って首を俯かせる。


 そして衝撃の事実を知る!


 何もついていなかったのだ!

 俺の大切なあれが!!

 そう、一物がついていなかったのだ!!!

 そう、ついていなかったのだ、ちん(以下略)




 うん、まあね。

 こんな予感はしていたよ。

 だってさ、感覚がなかったんだもん。

 股間をタオルで吹かれたりしたときもね、一物が触られたって感じなかったんだもん。

 それにね、侍女にね、「レイシア様」「レイシア様」と呼ばれていたもん。

 服もレースのついた明らかに女の子用といった感じだったしね。

 でも、最後の希望にすがりたかったんだよ。

 認めたくなかったんだよ。


 俺が女に、しかも皇女に転生してしまっただなんて!




~????~




「数多の女をたぶらかせてきた罰ね♪」











~城 七歳~




「はぁっ」


 多重展開した魔法を放つ。それらは十個ある的の真ん中を寸分たがわず射貫く。


「やぁっ」


 その様子を見届ける前にもう一度魔法を展開し、別の的を射貫く。


 そう、今、俺は必死に魔法の練習をしている。

 まさに死に物狂いと言ってお過言ではないぐらい・・・は言いすぎですね。

 だって、死んだら意味はないしね。

 うん、でもぎりぎり限界までは頑張っているよ。

 前世並の魔法は使えないけど、前世以上の魔法制御技術は手に入れれた。

 まさに、ウィリンス帝国のマジックプリンセスとよばれるくらい・・・。

 うん、恥ずかしいよ。

 でもね、もう慣れた。

 そう呼ばれることと比べ物にならない恥辱があるからね。


 それと、剣の練習も頑張っているよ。

 前世は大剣を使っていたけどね、でも、今世では握らせてもらえていない。

 皇族や遺族は、まず、レイピア(細剣)だって。

 別に、冒険者でも使う人いるけどね。普通に強いし。

 まあ、レイピアの扱いも強くなったけどね。

 ロングソード持った普通の騎士相手なら三対一でも余裕で勝てる。

 魔法も合わせたらもっとたくさん戦っても余裕だね。

 まだ、前世には及ばないけど、魔法はそれ以上の高みに上れそうだし、近接戦闘能力も少しずつ近づけている。

 で、どうしてこんなに戦闘能力を求めているかなんだけど、それはね・・・・




「では、殿方への奉仕について学んでいきましょう」


 中年の女性が言う。


「はい、では前回の復習をしていきましょうか」


 その様子を死んだ目で見る俺。


「あら?これは将来、嫁入りした後に必要な大切な勉強ですのよ。

 皇女様と言ったら尚更大切ですわよ。

 帝国の女たるもの殿方へ尽くす・・・・・・」




 ・・・・・・




 ・・・・・・そうなんだよ!

 性教育の授業があるんだよ!

 いつか男と結婚させられるときのために!

 子作りのために!


 俺は嫌だぞ!!

 体は女でも心は男なんだぞ!!


 軍か何かで活躍したら、自由にさせてくれる場合もあるらしいが、この国のあのクソ皇帝に限っては絶対ない。

 だって、俺のことを政略結婚の道具としか思ってない皇帝だぞ。

 それに、俺の魔法や剣術だってそれの付加価値としか思ってない。

 俺は皇帝、帝国や美女は全て俺の物、全てが俺のために働くのは当たり前とか思っているクソ野郎だぞ。

 民の為という言葉が全く出てこない。

 性教育早くないというと思った人がいるかもしれないが、ロリコン趣味の変態野郎に送り付けることがあるからだ。

 あっ、これは少し盛りました。確かにそういう意味もあるけど、この時代、ましてや皇族なら全く遅くない。

 まあ、俺は、数多の皇女の中でもみんな美しい、または、かわいいが、その中でも際立ってかわいく将来性も高いため、そんなことはないだろうがね。

 少し脱線したが言いたいことは

 

 俺は男と交わりたくない!!!




~????~




「少しブーメランしてないかな」




~城~




 まあ、というわけなだけど、で、結局何がしたいのかって?

 それはな・・・


「レイシア~」


「はい、お母様」


 俺は少し急ぎ足でお母様のところまで行く。

 そして、そのお母様の近くには、天使が、小さい天使が歩いた。


「リイシアちゃ~ん、お姉ちゃんだよ」


 俺はかがんで二歳ぐらいになる妹に声をかける。

 そしたら、俺を見て笑顔で


「おねえたま」


 ズキュン。

 ハートが撃ち抜かれた音がした。

 ほんとにうちの妹は天使だな。うん。


「ふふ~」


 お母様は、そんな私たちを見て微笑む。


 はぁ、かわいいと私は妹を抱きしめる。


 幸せな時間が過ぎる。


 うちの天使をどこの馬の骨とも知らないやつに渡したくない。

 俺の認めたやつ以外には、嫁入りさせない。

 俺の認めたれる人?

 今世には0人で、前世に一人だけかな。

 あいつは、いいやつだった。

 どうなったんだろうか?

 さすがに死んでいるか。

 もう確かめるすべがないからな。

 うん?それはもう嫁入りさせる気がないだろって?

 当たり前だろ。

 うちの天使は絶対に渡さん。


 そのために俺は皇帝を倒す。


 肉親への情?そんなもの、あのクソ野郎には全くないね。

 それに、お母様にもあのクソ皇帝への信愛なんてないらしいからね。

 コレクションの一部としか見られてないし、皇帝からよい扱いを受けてないみたいだからね。

 それでも、俺たちに対しては深い愛情を持ってくれている。

 また、あのクソ野郎を倒す理由が増えたね。


 俺が皇帝になったら、あわよくば美女を囲みたいしね。

 うん?それでは、あのクソ皇帝と同じではないかって?

 俺は、俺に対して愛情を持ってくれる人しか囲まんよ。

 それに、俺も愛情をもって接するからね。

 もしかして羨ましかったのかって?

 ハ、ハ、ハ。ソンナワケナイヨ?


 まあ、ともかく俺は


 男と交わりたくないからクーデター起こす。




~????~




「変わらないね」








     To Be Continued

今度書こうと思っている連載小説の短編版です。

楽しんでくれたら嬉しいです。

現在連載中の小説がなかなか進まなかったので気分転換に書きました。

評価、感想、誤字脱字報告、連載版はこういう風にしてほしいなどの意見お願いします。

場合によっては、連載版書かないかもしれないので了承ください。

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