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大合戦

 2人だけで彼らは敵陣へと近づいていく。

彼らだけであの軍団を倒すのか。

彼らは裏切り者で寝返るのか。

そのどちらかとなりうるこの状況を王都の戦士たちは不安になりながらも、自分達の無事を祈るしかなかった。




 一方、敵陣へと向かっている2人の男たちは敵陣よりも20メートルほど離れた位置で立ち止まった。


「ナンダ? ニンゲンガナンノヨウダ?」

「コロサレニキタカ?」


「ハァ? 方法はどうであれ、この国から消え去った貴様らなぞ眼中にないわ!!!」

「獣どもは黙っていろ。私たちと君たちの目的は同じだろう?」


そう、大軍団と三原・店長の目的は同じ。

しかし、それは王都にいる戦士たちを裏切るということではないはずだ。

彼らはモンスターたちとつるむつもりもないらしく。

眼中にも入っていない。

ただ、彼らが感じた気配の主に会いに来た。

ただ、それだけである。


「我らを求めるか?」

「そうか………まさかお前たちから先に来てくれるとはな」


2人が大軍団の前に立ちふさがっていると、大軍団の後方から2人の男の声が聞こえてくる。


その男。黒のオーバーコートを着ており、首には何かの紋章の書かれたネックレスを身に着けていた。

筋肉質ではあるが痩せ型という体つきをしている。

また、目が死んでいて目の色はまるで深淵のように、光が届かない底の見えない穴のように黒く染まっていた。

そして、そんな不審な黒髪の男は口に2つの角砂糖を投げ入れてそれを何の躊躇もなく噛み砕く。

病気になりそうな甘党。糖尿病にはなっているかもしれない男。

彼の名前は『白帝蔵王はくていざおう』。

以前、駒ヶと一緒に妖魔王暗殺計画を企てて、首を切断されたはずのゲスカウンセラー野郎である。


そして、彼の横にいるもう1人の男。

紫色のボサボサ髪、両眼の眼の色も違う。

異世界から来たと言われれば即納得するほどの服のセンス。更に三原にそっくりな男。

彼の名前は『ミハラ』。

以前、平行世界を滅亡させた魔王軍幹部八虐の一人……大不敬であり、十悪の生き残りである自称神のナルシスト野郎である。





 そんな2人の男は大軍団が開けてくれた道を通りながら店長たちのもとへとやって来た。


「永く待たせたな。モンスターども、そして客人よ。準備は整えた。我が来れば敵は落としたようなもの!!!」


「やぁ、今は店長だったか?

ちょうどよかった。進軍にはお前たちが邪魔だったのだよ」


「それは吾らも同じこと。吾ら同盟連盟が野獣の群れに負けることは無し。ただ、貴様らは邪魔なのだ」


「やぁ、白帝蔵王。何年ぶりだろうね。

私も君とだけは会いたくなかったよ」


再会して早々、なんだか一触即発しそうな雰囲気。

にらみあっている大将たちに遠くから眺めていた兵士たちは、何時戦いが始まるのかとヒヤヒヤした面持ちで彼らを眺めていた。

これから戦が始まるということを改めて実感する。

ミハラと三原。店長と蔵王。

彼らはライバル関係であり、宿敵であるという噂は聞いたことがあったが、実際に戦う姿を見ることになるとは思ってもいなかっただろう。

兵士たちは唾を飲み込み、まばたきもせずに事の行く末を見ていると。

ミハラと三原が突然、大きな声で戦争を宣言する。


「「者共!!! 進軍せよ!!

我(吾)らの戦。ここに始まる!!!」」


その瞬間、両軍から聞こえてくる気合いのこもった雄叫び。

9万の大軍団は王都めがけて走り出した。

それを迎え撃つ3万の歴戦の戦士たち。

今、これより王都の王女の命運を賭けた大合戦が始まるのである!!!

突然ですが、6月毎日投稿はこれにて終了とさせていただきます。

これからは今まで通り“土日たまに平日”と戻させていただきます。

1ヶ月間毎日読んでくれた方がいらっしゃったら本当にありがとうございました。感動 感激 感謝~!!

これからは少しずつ文字などを直していったりいたしますので。

15章からの人も、初めからの人も、どこかからの人も……。

これからもよろしくお願いいたします。

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今回の話もどうかあなたの暇潰しとして役にたちますように…。 気に入っていただけたら是非評価でもポチッと押していただけませんでしょうか。モチベーションに繋がりますので…。星1でも構いません!! ★これ以外の作品☆付喪神の力で闘う付喪人シリーズ
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