恋の悩み!?
今日は朝の5時に起きてしまった。
もちろん、こんな朝に起きてもやることはなく、ただただ時間をつぶさなければならない。
・・・今気付いたが、さなかが起きている?
こんな朝早くから何してんだ・・・。
さなかは椅子に座って、また何か考え事のようだ。いかにも放心状態である。
まったく・・・昨日から一体なんなんだ?
「おい、さなか、昨日から様子が変だぞ?」
さなかの頭をポンと叩き、気付かせる。
するとさなかは、昨日の朝飯の時みたいな反応を示した。
「な・・・なによ!!急に頭を叩いたりして来て!!」
いや、叩くと言うほどのことじゃないと思うんだが・・・。
しっかし、この反応を見るのが面白く感じてきてしまったんだが・・・。
まぁ、いつまでもこの状態でいられても困るんだがな。
仕方ない、放心状態でいられても困るし、話し相手にでもなってやるか。
「おいさなか、何か話そうぜ。」
さなかは、また放心状態になっていた。
くっそ・・・こういうシカトを食らうとイラっと来る・・・。
「おい!さなか!生きてるか!」
何が何でもおかしすぎる。
悩みでもあるのか?
「悩みなら相談に乗ってやるぞ?」
うん、それがいい。
こんなさなかはさなかじゃない。
いつものさなかに戻れ!
「た・・・達也には関係のないことよ!少し放っておいて!」
なんか怒られた・・・。
俺、何か悪いことしたか?
・・・。
なんだかんだでもう5時30分か、って、まだ飯の準備をしないのか?
さなかは俺の部屋に戻っちまうし・・・。
茜も降りてこないな。
たまには俺から起こすのも悪くないな。
階段を上り、俺の部屋に入る。
2人とも寝ていた。
「はいはい!2人とも起きないと飯がいつもの時間より遅れるぞ!」
と言っても、飯の時間は特に決まってるわけじゃなく、気まぐれなんだ。
茜とさなかが眠そうに起き上がった。
意外と寝起きの2人もかわいいものだな。
いや、実際に言うと、俺もこの2人は本気でかわいいと思ってる。
別に好きだとかと言っているわけじゃない!勘違いはするな・・・!
「達也、すまないな・・・起こす側が起こされるなんて・・・。」
あくびをかきながらベッドあら出る茜。
さなかも目をこすりながらベッドから出てくる。
「着替えるからリビングで待っててくれ・・・。」
わかった、と返事を返し、リビングへと戻る。
こうして早起きするのも悪くはないな。
だが、あの茜が俺より遅く起きるなんて、昨日なにかあったのだろうか?
さなかも俺より先にリビングにいたとはいえ、すぐに俺の部屋に戻ってしまった。
・・・俺が寝てからさなかたちが寝て、俺よりもさなかたちは早く起きるから気付かなかったのだが、俺たち3人は同じベッド寝ていた。
いや、俺は床側の端っ子なんだがな。
大変恥ずかしい・・・。
「達也、待たせてすまなかった・・・すぐに料理するからさなかの相手をしてやっていてくれ。」
何!?
またかよ・・・。
仕方ない、相手をしてやるか・・・。
俺の部屋に入ると、さなかが体育座りでまたボーっとしていた。
「・・・さなか!いい加減に何かあるんなら話せよ!!」
反応を見るのは少し楽しいが、こんな状態を見ていたらこっちもイラッと来てしまう。
つい大声を上げてしまった・・・。
「さっきも言ったでしょ?あんたには関係ないって・・・。」
冷たく、吐き捨てるように言われてしまった・・・。
だが、ここで退くわけにもいかない!
「いいや、関係はある!ここで一緒に暮らしているなら俺たちは家族同然だ!悩みとかがあるなら俺にも相談してくれよ!」
そうだ、この家にいるからには俺たちは家族だ、悩みすら打ち明けられないなんて家族じゃない。
絶対に聞きだして、いつものさなかに戻す!
「・・・がいるから・・・。」
よく聞こえなかった。
声が小さい・・・。
俺が聞こえなかったというのを察知したのか、さなかはため息をついた。
いや、お前の声が小さいだけだろ!
そして、さなかはもう一回口を開いた。
「好きな人が・・・いるから・・・。」
あー・・・。
恋の悩みってやつですか。
それは俺には対処しきれない・・・。
「そうか、さなかも女子だからな・・・大声あげたりして悪かった・・・じゃあな・・・。」
俺が去ろうとすると、急にさなかが俺の手を掴んできた。
な・・・なんだ?
さなかの目は少しうるんでいた。
・・・一体どうしたんだ?
「本当にあんたって鈍感なのね・・・。」
何の事だかさっぱりだが・・・。
さなかはそう言うと、俺の手を離した。
・・・何かしてくるようでもないし、もう出て行ってもいいかな?
ドアノブに手をかけ、リビングへと向かった。
それからというものの、さなかがボーっとするようなことはなくなったが、何か・・・俺に怒ってるような感じになっていた。
俺は何もした覚えがないぞ・・・?
ったく・・・。




