夏休み初日!7/28日
「起きなさい達也!いい加減早起きと言うものを覚えられないの!?」
う・・・何だよ、うるさいな・・・・。
目を開けると、いつもは茜がいるはずなのだが、今日は珍しくさなかがいた。
「なぁさなか、そのツンデレ性格を何とかしてくれないか?」
いや、中にはツンデレ好きという奴もいるだろうが、俺はあまり好みではない。
口がうるさいしな・・・。
「なんですって?私のこの性格を否定するって言うの!?」
あ、やべ、怒らせちまった・・・。
ここはベッドだから逃げ場がない。
ふぅ・・・あきらめるしかないか!
あえて明るく考えることによって恐怖を抑えようとするが、やはり怖い。
さなかって怖いもんな・・・。
って・・・あれ?攻撃しないのか?
いつもだったらぐーパンチが俺の頭or顔に直撃のはずなんだが、なぜかさなかは俺に攻撃を仕掛けてこようとはしない。
「・・・今回だけは、特別に許してあげる・・・。」
さなか・・・?今何と言ったんだ?
あまりのことに自分の耳を疑ってしまう。
いや、俺からすればさなかを怒らせて無事なのは圧倒的に珍しいことなのだ。
「・・・今なんて言った?」
思わず聞き返してしまった。
さなかは俺を睨むと、荒々しく部屋から出て行った。
「・・・あいつもたまにはいいやつなのか。」
パジャマから私服に着替え、下へと降りる。
やはり準備はできている。
たまには俺に手伝わせてもいいんだがな。
これじゃ俺がダメ男みたいじゃないか。
「おー達也、降りて来たか!よし、それじゃ頂きますだ!」
3人で手を合わせ、いただきます、と息ぴったりに言う。
このメンバーで食事をするのも、いつか終わるんだよな・・・。
少しむなしくなってくる・・・。
「・・・どうした達也、食べないのか?」
俺の橋が進まないことに気付いた茜が、話しかけてきた。
少し食欲が落ちちまったが、それも一瞬だ。
「いや、なんでもない!それより、早く食べるぞ。」
茜が味噌汁の入った茶碗をもちながらうなずく。
さなかは、どこか遠くを眺めているような眼をしながら箸を進めていた。
何か考え事でもあるのか?
顔色は悪くないから風邪ではなさそうだが。
「おーい、どうしたさなか、何か考え事か?」
肩をぽんと叩くと、あまりにも過剰な反応をさなかが示した。
・・・ホントにボーっとしてたみたいだな。
「な・・・なによ!」
俺の方を見るなりツンデレ性格全開で反応したさなか。
しかし、その瞬間、さなかの顔がどんどん赤くなっていき、すぐに目をそらす。
なんなんだあいつ・・・。
ま、なんでもいいか。
おかずをご飯に乗せ、ささっと飯を食べる。
・・・美味い。
いや、当たり前か。
ここ数日、さなかと茜の飯は全て美味かったじゃないか。
うん、そうだ。
.
.
.
飯を食い終わり、自分の部屋に戻った俺は、数か月ぶりにパソコンをすることにした。
と言っても、インターネットでは動画や画像を見るだけだ。パソコンには特に面白いものは入っておらず、ただの暇つぶしだ。
知らないだれかさんの投稿した動画や画像を見て言ってると、いつのまにか11時になってしまった・・・。
そろそろやめないと、目に悪いな。
パソコンをシャットダウンし、カーテンを開け、日光を浴びる。
意外とこうするのも気持ちいいものだな。
あ、眠くなってきた・・・。
ふぅ・・・1時間だけ寝るか。
ベッドへと倒れ込み、目を閉じる。
今日のさなかは、何かおかしい。
さなかを怒らせていたのに何もしてこないし、食事中にはボーっとしてたし。
だが、俺には関係のないことだ。
暑いから布団はかぶらず、そのまま寝る。
それからと言うものの、さなかの様子は変わらず、ずっとぼんやりとしていた。
絶対何かおかしい。
しかし、俺が言っても何も解決へは向かわないだろうし、いまは様子を見るくらいしかできないか・・・。
・・・って、もしかしたらあいつ、俺のことが・・・!?
いや、それはないだろう。
だって今まであいつをなんどか怒らせてきたし。
そうだ、まだ俺が今までにあいつにしたことをしゃべってなかったな・・・。
俺はあいつにいつも何かしら迷惑をかけてきた。
小学校のころ、サッカーで遊んでたときにボールを間違ってさなかの頭にぶつけてしまった時。
さなかから借りた宿題プリントを忘れてしまった時。
鬼ごっこで遊んでいた時、さなかの背中を強く押してしまって、けがをさせてしまった時。
まぁ、数えきれないほどさなかには迷惑をかけてきたわけだ。
小さいことばかりなんだが、それでもあいつの性格からすると怒るようなことばかりだ。
・・・はは、あの頃はずっと楽しかったけど、いまもすごい楽しいんだよな・・・。
茜にあって、香にもあったな・・・。
あいつらといるとすごく楽しいと思ってる自分がいる。
ん・・・ずっと目を閉じていると眠くなってきたな・・・。
ま、ひとまず寝るか・・・。
その日は、さなかの様子が元に戻る様子がなく、ずっとボーっとしていた。
何か考え事があるんだろうが、それは男である俺が介入できることじゃない。
ふぅ・・・また面倒事が増えた・・・。




