表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第一章完結】霊が導き、霊を導く悪魔祓いの異世界霊能者~異世界で霊視持ちの俺、聖魔の力で悪魔祓いやってます~  作者: 犬型大
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

100/110

100怪しい襲撃2

「なぜ止めた?」


 ゲルディットが背もたれに体を預けて腕を組む。

 魔物が出ようと、どこかの町で人が死ぬことは止められない。

 

 すぐにダメになっていく死体を長期保管することもできないので、騒ぎがあろうと焼却場に死体は集まってくる。

 悲しいかな、魔物が現れても焼却場は休めない。

 

 とんだブラック職場にため息も漏れそうになる。

 ただ安全のために聖騎士がしばらく護衛につくことになった。

 

 俺はお昼の休憩を利用してゲルディットたちに会いに来ている。


「明らかに魔物の様子がおかしかったからですよ」


 俺は魔物騒動の時、逃げる前に手を振った。

 それは焼却場を監視していたゲルディットたちに向けたものだった。


 魔物が現れて、助けに来ようとしていた三人に‘来るな’と合図を送ったのだ。


「……確かに襲われはしなかったな」


 俺の意図を察してゲルディットたちも動かなかった。

 結果的に行かなくても魔物が俺たちを襲うことはなかった。


「なんだか妙な動きをしていたんです。だからあそこで動くよりも、まだ姿を隠して観察する方がいいと思ったんです」


「冷静だねぇ、サポート君」


 デラは出された料理をフォークで刺して、遊ぶようにクルクルと回していた。


「言われてみれば魔物の動きは変だったね。すぐに君のこと襲えばいいのに、ウロウロウロウロとしてさ」


 人を襲うことが目的なのではなく、何かの統制下にあって死体を持っていくことを優先していた。

 俺が止めていなかったら三人が駆けつけて、魔物なんてすぐに倒していたことだろう。


 だが俺が止めたことで奇妙な行動をする魔物をしっかり観察することができた。


「今頃向こうもエダモスディの拠点を掴んでいるかもしれないな」


 魔物は逃げる俺たちを追いかけず、焼却場の前にあった死体を持ち去った。

 そして、ゲルディットたちはそんな魔物の後を追いかけていた。


「やはりせいぜい三等星……人に化ける力を持っただけのマヌケだったな」


「そうね。まさかご本人登場するとは思わなかったもの」


 追いかけた先で魔物はエダモスディと合流していた。

 その後はエダモスディを追いかけていたタランたちに任せて、ゲルディットたちは戻ってきたのだけど上手くいけば死体を運び込んだ場所がわかるはずだ。


「ひとまずエダモスディが悪魔なことは確定したな」


 黒に近いグレーが黒になった。

 悪魔でない可能性があると疑いながら戦うような必要はなく、とりあえず斬り捨てた後でも悪魔だったと完全に言えるようになったのだ。


 死体を運び込んでいる場所も突き止めれば文句を言えるような人もいないだろう。


「ただ問題はこっちだ」


 ゲルディットは軽く目を細める。


「誰が裏切り者だ?」


 悪魔に寝返った人間を放ってはおけない。

 なんならマーデルもプニマッツも捕まえてしまってもいいが、余計な手間は省きたい。


 こちらは四人もいるので足の悪い二人ぐらい確保することは難しくないだろうが、悪魔に魂を売り渡した相手が何をするのか分からない以上一人なら一人の方が対処しやすいところはある。


「エリシオ、どうだ? マーデルか、プニマッツか、あるいは両方か」


 ゲルディットが俺の目を見つめる。

 二人のどちらを疑うのか、俺に任されたようなものである。


「悪魔崇拝者は一人です」


 しかし俺は迷うことなくゲルディットの目を見つめ返す。


「どちらが悪魔崇拝者かというと……」

 

 答えは、決まっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ