表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/13

武家の異端児は準備する

「さて、素材はこんなモノかな」


時刻は正午。

ヘッツェルンの発言からゴーレム=ロボットとというニュアンスを感じ取った俺は、さっそくゴーレムを造ってみる事にした。

まずは蔵書庫からゴーレムについて記された魔導書を何冊か拝借し、触媒となる素材とある程度広いスペースを確保する。

スペースは屋敷の裏庭を使う事にした。ここなら失敗しても被害は出にくいはずだ。

そして肝心な触媒だが、ゴーレムの主な素材は土、石材、木材がよく使われている。

通常の使い魔のように、高い知恵や強力な魔法が使えない代わりに、即席で使役できるという点がゴーレムのメリットなのだ。

そのため、魔力と魔方陣さえあればそれ以外に要求されるものは無かったりする。


「アレス様、言われた通り石材と木材を持ってまいりました」


「おっ、来たな。その辺に置いていてくれ」


使用人数名に石材と木材の調達を頼んでいたのだ。

土は取るまでも無く地面にあるが、石と木はそうはいかない。

12の俺にはとても運べない。

そこで特に力に自信があるというガチムチの3人に手伝ってもらう事にした。


「丸太、こちらに置きます!」


「石材はこちらでよろしかったでしょうか?」


丸太10本が地面に突き刺さり、巨大な岩が重い音を立てて着地する。

流石は武家の使用人。力仕事は朝飯前と言ったところか。

3匹のガチムチ達は良い汗かいたと、ポーズを決め合っている。


「十分だ。みんなご苦労さん」


「では、また何かあればお呼びください」


そう言って3人は戻って行った。

さて、次は俺の番。

この素材を使ってゴーレムを造りまくるぞ!まずは魔法陣を描くところからだ。

俺は手近な魔導書に手に取る。

しかしそれを開こうとした瞬間、ひょいと奪われた。

振り返ると、金髪ギャルメイドが興味なさげに魔導書のページをめくっていた。


「ゴーレム?坊ちゃん勉強サボってこんなの作ろうとしてるんスか?」


「パリスか。お前こそ何しに来たんだ?今は仕事中だろ」


「今は休憩中でーす」


彼女の名はパリス。

レーヴェン家に住み込みで仕えていて、よく仕事をサボっては俺の所に現れる。

サイドテールの金髪、整った顔立ち、メイド服スカート丈を中心に改造が施され、ミニスカ仕様になっている。さらにはエプロンの紐に見た事ない動物のストラップを付けている。


彼女の性格は俺の見る限り、基本的に気怠げ。

言葉の最後に「ス」を付けるが、全員じゃない。父や母、直属の上司である執事長の前などでは敬語を使っているようだが、俺などには適当な敬語を使う。

要するに人で態度を選んでいるのだ。


生前の世界、すなわち地球では世界的にロボットが大流行していた。

どの一家に一台、どの家庭にも何かしらのロボットがいて、人間の暮らしを支えていた。

しかし、一つだけ様子がおかしい国があった。

それは日本。我が国のロボット技術は、他国の少し斜め上を進んでいた。

その際たる例がメイドロボットである。


過去、"大戦争"というそれは大きな大きな世界大戦があった。

戦火によって日本の86%の記録が消失した中、奇跡的に残っていた一部アニメや漫画の記録から、「メイド」の存在を発掘し、それを見事にロボットで再現したのが日本である。


日本のメイドロボットは素晴らしく、可愛さ、優しさ、エロさを兼ね備えた、正に理想のメイドを完璧に再現している。

つまり何が言いたいかというと、金髪ギャルメイド型ロボもいた。

でもその子は目の前にいるギャルよりも優しくて明るくて、仕事をサボる事はおろか、人の物を横から掻っ攫っていくような子じゃなかったという事だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ