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真髄

正しさと美しさ 、その答えはあるか。


如何なる条件が揃えばよいのだろう。


いい子といい人、その定義はあるか。


如何なる要素があればいいのだろう。


信じてその教えの通りにしていたら、ある日、師と仰いでいたその人が、悪人であったことに愕然とする。表と裏の二面性に潜む本性を見極めるのは、一筋縄ではゆかぬ。


誠に厄介なヒトの面である。建前の奥に隠れる本音を見抜くことも、これまた難解と言えよう。策士か詐欺師と化すかは、個人の生き様に左右されるかもしれない。


甘く見ていた弟子の才能に気付かず、ある日、懐に入れておいた不正を暴かれ、それまでの功績が白紙になる。善と悪に年齢は関係ないようだ。


この世で最も恐ろしいのは、誘惑ではないか、と思うことがある。心身を意のままに操る、楽しい美味しい魅惑の数々。我に返ったときにはすでに抜け出せない点に要注意だ。


さて、目の前には久しぶりに作った目玉焼きがある。


最も良い頂き方を思案中である。冷めないうちに結論を出したい。醤油、塩、胡椒、山椒、ケチャップ、マヨネーズ、七味、パセリ粉、ウスターソース。調味料はあるだけ全て並べている。白飯、大根と厚揚げの合わせ味噌汁もスタンバイしている。


卵は2つにした。ひとつだと試行錯誤にならぬためである。もしものときは、半分にして、片方ずつ、別々の味にして比べてみるのだ。組み合わせには、本能的な好みが作用しなくなる。


結局、半分ずつに分けて、白身にそれぞれのアクセントをひとつまみ、一滴と全部味わい、合間に白飯とお味噌汁を含み、選んだのは、塩だった。


万国共通に求められる正義とは何か。


国境を越えた善意は如何なる行いか。


全人類が喜ぶ平穏の訪れを祈り。いただきます。

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