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新星のアイオーン  作者: ネツアッハ=ソフ
輝く星空編
27/52

8、悪魔とアンノウン

 とある場所。何処でもあり、何処でもない空間にその存在(そんざい)は居た・・・


 それは、まるで夜空の下の巨大な(たまご)のよう。その(そば)に、悪魔Ωは居た。


 其処は常時夜が広がっており、空には星々(ほしぼし)が瞬いている。いや、星に見えるのは全て多元宇宙。異なる物理法則に支配された異なる次元(ソラ)。固有宇宙とも異なる、別の法則の支配する超多元宇宙群だ。


 そして、その超多元宇宙群が天空を星々の如く彩るその空間の中央に、ソレは()った。見た目はまるで幾重にも折り重なる(つばさ)によって形成された(たまご)だろうか?


 それは、夜空を彩る多元宇宙の星々に照らされて美しく白色(はくしょく)に輝いている。そして、その傍にその悪魔は片膝を折り控えていた。まるで、その姿は神に仕える神官(しんかん)のようだ。


 この悪魔の正体を知っている者からすれば、その姿は充分驚愕(きょうがく)するにふさわしい場面だ。


 しかし、この悪魔からすればこの態度はむしろ当然の事だ。そうしない事こそ、無礼(ぶれい)に当たる。


 何故なら、この翼の卵の内部に封じられた存在こそ、世界の真の造物主(ぞうぶつしゅ)だから。そして、悪魔Ωが史上唯一己よりも格上の絶対者と(みと)める存在だからだ。故に、この悪魔は膝を折ったのだ。


「ええ、ええ・・・(わか)っております。状況は好調(こうちょう)に進んでおりますとも。万事抜かりありません」


 ・・・・・・・・・


「それは、わたくしにはもったいない言葉です。全てはわたくしが率先(そっせん)しての事ですから・・・」


 ・・・・・・・・・


「っ、これは・・・‼ありがたき幸せにございます‼」


 ・・・・・・・・・


「はい、これからもわたくしの魂は全てあなた様の物」


 ・・・・・・・・・


「我らが創造主(そうぞうしゅ)、ロード=アーカーシャ様」


          ・・・・・・・・・


 原初世界、とある場所・・・。其処(そこ)ではシークレットチーフが天空を(にら)み付けていた。


「ふむ、動き始めたか・・・アーカーシャ」


 シークレットチーフはそれを静かに察知(さっち)した。運命の輪は静かに、そして確実に回り始めた。

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