プロローグ
さて、此処で少しある固有宇宙の補足をしよう・・・
ソラ=エルピスの保有する神速の固有宇宙についてだ。彼女の固有宇宙は即ち、物質の運動量を光速を超えて無限に加速させ続けるという物だ。それは、つまり相対性理論の超越とも言える。
此処で一つ、例えを交えてこの固有宇宙について解説していこうと思う。少し小難しい話も交えるのはどうかご容赦願いたい・・・本当にご容赦願いたい(汗)。
相対性理論とは、彼の有名なアインシュタインが提唱した理論の事だ。その相対性理論はかなり難しい上に解りにくい理論で、説明するには大学レベルの知識が必要な為、此処では割愛する。
此処では、簡単に物質はどうあっても光速を超える事は不可能であると前提条件を提示する。それは即ち物理法則の限界速度こそが、光速であるという意味に他ならないだろう。
これを、光速度不変の法則と呼ぶ・・・
その前提条件の上で、説明を行う。
タキオンという架空の粒子がある。未だ未発見の、理論上は相対性理論に矛盾しない粒子だ。その粒子は物質の限界速度である光速を常に超えている。と、されている。
それは、最低速度であっても光速を超えており、最高速度になると無限速に到達する。四元運動量及び虚数の固有時を持つ粒子だ。ちなみに、固有時も説明しようとすれば専門的な話になる為割愛する。
さて、その上で神速の固有宇宙について説明をする・・・
神速の固有宇宙とは、即ちタキオン同様四元運動量及び虚数の固有時により支配された宇宙論。つまり物質の疑似的なタキオン化である。常に光速を超えた無限速に支配された物理法則の宇宙論こそ、神速の固有宇宙のその正体である。
この固有宇宙は、物質を相対性理論の軛から解放して無限に加速させる事が可能である。この固有宇宙によりあらゆる物質は通常の物理法則の限界を超え、無限に加速する。
此処で、更に補足する・・・
そして、物質は停止に近付けば近づく程低温になり、加速されれば加速する程に温度が上がるという性質が存在するのである。つまり、無限の加速度を持つ物質はどうなるのか?
答えは通常の物理法則を超えて、ありえない超高温に到達する・・・
しかし、只物質をタキオン化するだけでは物理法則を超えた超高温に到達する事は不可能だ。
何故なら、物質が超高温に到達するのは加速されるごとに運動エネルギーが加算されるからだ。
しかし、四元運動量及び虚数の固有時を持つという事は、むしろエネルギーが減算されるごとに速度を増していく計算になるのである。しかし、この固有宇宙はそうはならない。
つまり、何か別の物理法則が働いている計算になる。何か、他に異なるファクターが・・・




