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新星のアイオーン  作者: ネツアッハ=ソフ
学園編
1/52

プロローグ

これは無銘の世界の続編になります。どうぞお楽しみ下さい・・・

 ・・・時代は覚醒(かくせい)の時代を迎えた。人類は皆固有宇宙という名の特殊能力に目覚めた。


 人類が皆特殊な能力を持ち、世界は新しく一新される。特殊能力に目覚め、(おご)り高ぶる者。能力を持て余して困惑する者。能力を隠してひっそりと生きる者。様々な者が存在する。


 能力に目覚めても、その能力をどう使うか。どう向き合うかは人それぞれだ。新たな時代を迎え、世界の様相が新しく一新されようとも、それだけは変わらない。


 そんな中に、四条(しじょう)アマツという名の少年が居た。彼は至って普通の人間だった。しかし、ある日突然固有宇宙に覚醒した。固有宇宙に覚醒した彼は思う。


 ———何故、俺はこんな能力(ちから)に目覚めたのか?


 これは、そんな少年を中心にして送る物語である・・・


          ・・・・・・・・・


「・・・・・・・・・・・・・・・」


 アマツは考えていた。何故(なぜ)、神は人類にこんな能力を与えたのだろうか?と・・・


 人類はある日を境に固有宇宙に覚醒し、覚醒した人間は皆特殊な能力を振るう時代。そんな時代を生きるアマツはふと思う。何故、神は人類のこんな不要(ふよう)な能力を与えたのだろうかと。


 こんな能力があるから、人類は驕り高ぶる。こんな能力があるから、人は自ら特別と誤解する。


 人類は(おろ)かだ。すぐに驕り高ぶる。そんな彼らに特殊能力を与えたのは、端的に失敗だろう。


 ・・・何故、こんな事を考えているのか?それは。


「アマツちゃんよお!今度こそ年貢(ねんぐ)の納め時だぜ?」


「・・・・・・はぁっ」


 思わず、アマツは溜息を吐く。どうしてこうなった?


 目の前には手から炎を出すパイロキネシストの男が居る。その炎は、軽く千度にも匹敵(ひってき)する。しかし所詮は手から炎を出す程度の能力でしかない。そう、所詮(しょせん)は単なる発火能力だ。


 その程度の能力なら、純粋にライターや火炎放射器で代用出来るだろう。その程度の能力で、何故彼は得意気になる事が出来るのだろうか?能力など所詮は特殊なだけの能力でしかないのに。


 そう、只漠然(ばくぜん)とアマツは考えた。そんなアマツの表情(カオ)が気に食わないのか、男は歯ぎしりした。


「そうかよ、そんなに死にたいかよっ!!!」


 そう言い、男が炎を此方に飛ばそうとした。アマツは懐に隠しているそれを抜こうと・・・


 したその瞬間。アマツは目を見開いた。


 何者かにより腕を引っ張られた事で、アマツは耐性(たいせい)を崩す。引っ張られた方向に、倒れ込む。


「・・・え?」


 隣を、灼熱(しゃくねつ)の炎が通り過ぎる。しかし、アマツはそんな事が気にもならなかった。そんな程度の事はアマツにはどうでも良い。それよりも、腕を引っ張った彼女の事が気になった。


 黒髪に澄んだ青色をした、可憐(かれん)な少女。そんな彼女に、アマツは心を(うば)われた。


「・・・えっと、貴女は一体?」


「ソラ・・・。ソラ=エルピス」


 彼女は、それだけ名乗(なの)った。

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