考えるって、辛いよね。
ピーンポーン。
インターホンを押すと家の中から、ドッドッドッド!と階段を急いで降りる足音が聞こえてきた。
「おはよう鏡夜!・・・と、虧?」
完全に今日虧が来ることを見るまで忘れていたようだ。
だが、思い出したことを隠すように、最後に疑問符をつける。
嘘が苦手な明日にしては迫真の演技だった。
出てきた明日は神様の能力もしっかり働いているようで見た目はしっかり元通りだ。
クッ………………よかった。
「ああ、昨日俺、鏡夜の自転車借りたんだ。んで、返却に来たついでに一緒に登校しようって言う話」
「そうなんだ。それじゃあ改めておはよう」
「こちらこそ、おはようございます」
二人で礼儀正しく頭を下げて挨拶しあう。
「いや、家がお互い近いって聞いてたけど、本当に近いんだね二人とも」
「なっはっは。おかげでこいつとも腐れ縁だよ」
「違う違う。鎖のように固い縁だよ」
こんな感じで会話が進む。明日が加わったから会話が楽しい…なんてなるはずもない。
話していることは同じなのだから。
でも今まで明日と話していて楽しかったのもまた真実だ、何か楽しくなるような事が、原因があったはずだ。思い出せ。
昨日のあれがタダの新しい事から来る熱だったとするならば、シチュエーションはいつも二人の時だ。
二人なら素の状態でいられるから楽しい?
いや、はっきり言って僕は明日に対して素で接していない。
この条件なら虧と一緒だ。
…他には?
他に明日にここまでに固執する理由。
助けてくれたから?
じゃあ助けてくれる相手なら誰でもよかったってことなの?
笑いながら一歩手前を歩く明日の背中を見ながら思う。
…案外そうなのかもしれない。
ただ逃げずに、安定的に依存できれば、例えばこの場で明日が死んで、居なくなって、どうしょうもならなくなったら…。
本当に死ねるのかな?
明日を守る為に死ねるのかな?
いや、そもそも明日のために死ぬって言うのが自分自身のためだ。
他に意味のある死に方ができない…。
…あ、そうか僕は意味のある死に方がしたいんだ。
自分がまた少し理解できたというのに少しもうれしくない。
『あらあら、ダメじゃないですか。いつも通り明日さんの事で頭をいっぱいにしいてないと。今までだったそうやって来たじゃないですか』
…その通りだ、僕は誰かに依存することで他の事を考えないようにしてきたじゃないか。
一体なんでこんなことを考えているのだろう。
…ああ、きっかけはあれだ。
自分の為じゃなく明日のために。
いや、明日のために動くのが自分の為になる。と考え始めた辺りからだ。
それが、とても押し付けがましい事だと理解したとき、僕は明日の負担になってしまっているのではないか。
そう思い始めてしまった。
いつからそうなったのかは分らないがそれが原因なのは分る。
『自分の事で精一杯なのに、他人の事の事まで考えたのが間違えだったのかな?』
困ったから、いつも通り神様に問う。
そして、いつも通りの弄ぶような返答ではぐらかして欲しのだ。
自分でも理解できるほど答えなの無い質問を。
『それは誰にとっての…でしょうね?』
そして神様はいつも通り答えてくれる。
全てを知っていて、その上で弄ぶかのような、ゆっくりとした耳に残る意味深な口調で。
そしてのこ言葉は僕から無駄な考えを優しく拭い去ってくれる。
神様の言葉なんて理解できないし、できたところで逆らえない。
挙句の果てにはそれが理解できて、もがくことすらも計算内に入れて動くのだ。
全てが神の手の中とはよく言ったものである。そう割り切って。
だから僕は考えない。
考えても無駄なので考えない。
今までも、そしてこれからも。
全てを神の手にゆだねながら、明日に縋りながら生きていく。
自分の足元すら見えないままの状態で。
宙ぶらりんな状態で。
「皆お待たせ!」
「いえいえ。誰も待っていませんから」
「いや…。僕が待ってたんだよ。この癒しの空間を…。でも、最近、話がシリアス気味で辛い」
「そうですね~。もっと、パッと!クスッ。っとするような作品が書きたいですよね…」
「最早、かみクズカゴ。で書くしかないのかな…」
「そうですね…。皆さんも、かみクズカゴ。常時、お題募集中なので、活動報告まで御書き込みくださいね!」
「こう言うテーマにして欲しい!こう言う雰囲気にして欲しい!とかも書いて頂ければ対応できるので、どしどし応募ください!何回応募しても良いですよ!」
「「宜しくお願いします!」」




