人生のクーリングオフ制度を所望する!
カーテン越しでも輝きを失わないほどの眩しい朝日。
それに反比例するように冷たい空気で目が覚める。
ただ、冷えているのは布団から出ている顔だけで、体は温かい神様のおかげでぽかぽかだ。
首の角度を変えて掛け時計を見る。6:40大体いつも通りの起床時間。
ふと、お腹がすいていることに気付き、昨日の夕食を思い浮かべる。
そこから一気に寝ぼけていた頭は冴え、昨日夕食を食べていない理由まで全てを思い出す。
まぁ今更動揺はしないが。
大丈夫、今までだってこういう事はあったさ。
そういう時は翌日から何事もなかったかのように接するのが暗黙の了解である。
『私を刺し殺すのではないんですか?今なら無防備ですよ?』
神様が目を瞑ったまま、口も動かさずに喋りかけてくる。
「起きているなら口で話しなよ、それと分った上での悪い冗談もやめてくれないかな」
『いやです。生身の体を動かしたら頭が冴えて、この憩いのひと時のが終わってしまいますもの』
…神様の寝ている状態が良くわからない。
これは、ぼけ~ッとしている感じなのか?でも返答はしっかりしてるし。
「もう時間だから僕は起きなきゃ。神様はお腹減らないかもだけど、僕は減ったから、朝ごはんしっかり食べたいし。なんならまだ寝ていもいいから。でも明日のチェンジはお願い」
『はい・・・』
はぁ、いつもこれぐらい素直ならいいのにな。
そう思いつつ神様の体?を動かさないように布団から出て洗面所に直行する。
昨日寝る前に歯を磨かなかった、いや、磨けかなったので変な感じがした。
ご飯がまだ夕食分、残っている。
レンジで温め、炊飯器の釜を洗い、米を研いで11:00に炊飯予約をしておく。
僕が帰ってくるのは12時だが蒸らしておきたいのだ。
おかずは昨日買ってきた、キムチと豚肉の薄切りロースを一緒に炒め、卵でとじたものにしておいた。
これなら手軽でお腹にもたまる。
朝食を食べ終えると、台所の水の張ったかなだらいの中に沈めた。
こうしないと油汚れがしつこいのだ。
「ごちそうさま」
僕はパジャマを着替える為、二階に戻る。
…あれ?昨日僕着替えてないよね?
…まぁいいか。
いつも中学生の時から定位置にかけてある制服を取り着替える。
部屋に神様が居ようがお構いなしだ。
この服だって神様が着替えさせたんだろうし。
「ありがとう」
一応お礼は言って置く。
アイロンかけ直したり、寝苦しくなかったのは確かに助かったのだから。
《ピーンポーン》
着替え終えたところで丁度チャイムが鳴る。
明日の家は学校方面なのでわざわざこちらに迎えに来る可能性は低い。
なんせ、先ほども言った通り、僕たちの間では何かあってもいつも通りが掟なのだから。
学生鞄を持つと階段を急いでおり、玄関を開ける。
「よう、おはよう!」
「おはよ~丁度良い時間だね」
現在7:30分。登校時間20分強で大体8:00に到着が目安だ。
SHRが8:40からだから少し早目にはなるが、まぁ丁度良いと言えば丁度良い時間だろう。
「自転車先に入れといたから。その様子じゃ準備完了か?」
「うん。じゃあ行こうか」
靴を履き玄関の鍵を閉めると家を出る。
神様は壁を通り抜けられるから、鍵がかかっていても出入りに支障はきたさないしね。
「それにしても今日は雲一つなくて、朝日が眩しかったなぁ~」
「へぇ、こっちは寒さで日の出前に起きたからわかんね~や」
昨日通り、当り触りの無い何の刺激にもならない会話がで時間が過ぎていく。
僕はどうやら飽きるのが早いらしい。
いや、昨日の出来事で熱が冷めただけかもしれないけどね。
クーリングオフ制度が必要とされた訳を、身をもって実感できた今日この頃である。
楽しいのは最初だけ。
うん。会話が早くも面倒になってきている。
もしかしたら明日が楽しそうに話していたのが羨ましかっただけなのかも…。
っと、そんな事を考えている内に明日ちゃんの家の前に着いた。
明日ちゃんを見て癒されよう。
僕はインターフォンに手を伸ばした。
「ふはぁ…」
「お疲れですね、シュンさん」
「怒号のGrow更新ラッシュだったからね…。やっぱり一日一話以上更新はきつい…」
「だから今日はギャグに切れ味が無いんですか?」
「いやぁ、鬱展開が多くて…。これからも週一更新ぐらいになっちゃうかも…」
「まぁ、質が落ちるよりは良いのかも知れませんが…」
「皆ごめんねぇ…。はぁ…。疲れた…」
「頑張りましたね…。よしよし」




