おめでとう!邪神は駄神に進化した!
よし、家に招待してもらえるなら代わりに自転車は俺がこいでやろう!と、虧が僕の自転車に跨った。
手持ちの荷物は自転車の籠の中。僕は自転車の荷台の上だ。
「ここ、近くに警察署あるけど・・・」
「ばれない、ばれない!大丈夫だって!俺に任せときな!」
貴方はアンチバリアでも張れるのか?と言いたかったが…うん?この場合はのりよく言ったほうが良いのか?・・・ん~よく分らない。勝算のない賭け事はやめよう。
と、そんなことを考えているうちに虧がこぎ始める。
僕は二人乗りを(もちろん相手は明日と)してこいだ覚えがある。それだけで僕の重心はブレブレで大変だった覚えがあるのに、虧は+荷物があるのにすいすいとかなりスピードを出してぶれることなくこいでいた。
運動神経は良いらしい。っと脳内友達メモに追加記入だ。
しかし、ぶれないにしても怖い。特に自分に操縦権の無いところとか。ああ、そういえばあの時後ろに乗っていた明日ちゃんが泣きそうになっていたような気がしなくもない。あれはこういう事か。
『あの時は鏡夜の運転がブレブレだったからだよ!』
何処からか明日ちゃんの突っ込みが入った気がしたが気のせいだろう。なんせ明日ちゃんはこの場にいないどころか、心の声を聴く事すらできないのだから。
「このまま真っ直ぐでいいんだよな?」
虧の問いかけに意識が現実に戻る。
「うん、ここから三つめの信号を右に曲がってね」
「大通りだけあって3つ目の信号が遠すぎる・・・」
「でもその分、こっちも信号少なくて楽だよ~。向こうにわたる時は信号待ち長くて大変だけど」
「確かに歩道も広いしな。便利と言えば便利だけど、ただ・・・」
「排気ガス臭いよね・・・」
「だな」
人とここまで明確に意見が一致したのは初めてだった。
勿論明日ちゃんと、心を読んだ場合を除いてだが、やはり排気ガスと言うのは歩道を通る者にとって共通の敵らしい。
他人の運転に揺られている不安感と、排気ガスからお世辞にも快適とは言えないが、それを差し引いても他人にこいでもらえるのは実に楽だ。
親がいない僕にとっては車なんて乗る機会はそうそうないし、明日に誘われない限り遠出もしないため乗り物にも乗らない。よって、ほとんどの移動が自力なのだ。
まぁ言った通り、遠出はそうそうしないで問題はないのだが、これからも問題にならないとは限らないだろう。
「バイクの免許取ろうかなぁ~」
「おお、そうか、そういえば俺たちも、もうそんな歳なのか…。まぁバイトするのでも必要だしな。取っておいても損はないんじゃないか?」
「虧くんはとらないの?」
「ん~。まぁ今のところは考えてないけどな。取るなら一緒に取ろうぜ」
「おぉ~。それは良い提案ですな。そっちが取る気になったら教えてね~」
ふと、自分が考えずに会話ができていることに気付く。これは何とも言えない感覚だ・・・嬉しいって感じかな?
まぁとにかく、その何かに満足感っぽいものを感じながら、そのうえ他人の足を使って楽に帰る事ができたのだ。勿論気分は最高。少しぐらいなら神様の我儘も聞いていいと思える。
『あら、それは楽しみです。ではまずは世界征服から始めましょう』
前言撤回。やっぱ気持ちだけじゃ無理なものは無理だ。と言うかそれなら神様一人でできるだろうに。
『そこは鏡夜さんと言う、お荷物的リスクが伴うから面白いんじゃないですか。それに一人ぼっちの世界征服なんて面白くもありませんしね』
今更僕の扱いが酷いなんて思わない。
と言うか一人で世界征服できちゃうんだ。僕としてはそちらの方が気になる。
自転車をしまい籠からスーパーの袋を4つ取ると、虧が横から引っ手繰って、2つ袋を持ってくれた。しかも大きい方を。
全く、神様にも少し見習ってほしいものだ。と、思いつつ、軽くなった空いた右手でドアを開ける。
ついでに言うと神様は僕の心の言葉を無視しやがった。本当に使えない神様だ。
「~♪」
「おや、シュンさんご機嫌ですね」
「うん!グロウ に評価が入ったし、かみクズカゴのお題ももらえたからね!書きたいものを書いてるだけだけど、反応が返ってくるとやっぱり嬉しいね!」
「そうですね~。特に かみクズカゴ はお題形式ですから他の人の反応がないときついものがありますよねぇ…。そういえば没集は出さないので?」
「あれは…扱いに困ってるんだよね…。モンクマも元々は没集の中のキャラだし…。ああやってうまく出してあげられれば良いんだけど…。正直没作品をどうやって掲載すればいいかわからないしね…。」
「そうですか…。まぁコメントさん達や他の作者さんでお勉強するしかないですね…。没集出してる人がいるかどうかは分かりませんが…。」
「まぁその辺りはおいおい考えていくよ。どうせ趣味の一環なんだしね」
「ですねぇ~。もし良い案があれば皆さんからも教えて頂けると幸いです」
「それじゃあ」
「また…。明日で良いですか?」
「た、多分…。」




