やり切った後の睡眠って気持ちがいいよね!
《ジリジリジリ!》
…朝か…。まだ眠い…。
布団から腕だけを出すと辺りを弄る。
《ジリジリジリ!チン!》
おお、止まった止まった・・・しかしおきなきゃな…。
もう三月だというのに布団の中でもまだ肌寒い、高校入試合格発表日。
朝6:00に起きた僕は一人暮らしなので料理を作る。あ、その前にゴミだしもしなくちゃ…。
パジャマを中に着たまま上からコートをはおり、外に出る。ここは住宅街で、ご近所さんもみんな同じ格好だから大丈夫。
寒い。布団が恋しい。風が吹くたびに足が止まる。
幸いゴミ捨て場からはそんなに離れていないので、体が冷えない内に到着できた。
まだ早いためかゴミは一つも出されていない。汚れてないところを汚すというのは何故かすっきりするものだ。
少し無駄な優越感に浸ると、寒い風に押されて2階建て一軒家の家へ帰る。一応庭もあるが軽い家庭菜園ができるぐらいの大きさだ。
ん?自分で言っててなんだけど、かなり分かりにくい。
ん~・・・そうだなぁ・・・庭の面積すべて合わせると軽乗用車が2,3台程入るか入らないか、ってくらいだと思う。まあ、この住宅街の中ではどちらかと言うと大きい部類だ。
「ただいま~」
なんとなく誰もいない家に挨拶をしてみるがやはり返事は帰ってこない。神様もまだお休み中のようだ。寂しい。
よし!将来の夢決めた!この部屋を人でいっぱいにする!・・・あ、いや、そんなにいっぱいいられても困るから止めた。大体にして僕はそんなに人が好きではないのだ。
それからいつも通り昨日の残り物をアレンジ・・・するのもめんどうなので温めるだけにして炊飯器からご飯をよそう。
「いただきま~す」
別に生き物に感謝しているつもりは無いがマナーなので仕方が無い。
そう、僕はマナーに厳しい男なのだ!コートの中にパジャマ着て外に出てるけど。
夕食のあまりは美味しかったけれど、朝にはちょっと重かった。きっと神様なら起きるのは昼前ぐらいになるだろうから気にはしないとおもうけど。・・・と言うかそもそも神様って胃もたれとかするのかな?
そんな無駄な事を考えながら、ごちそうさまも言わずに食器を両手に席を立つ。
僕はサバ男なのだ。いちいちマナーなどきにしない。まぁ、要するに気分屋なのだ。
その後は自分の使った食器を洗ったり、数日分の洗濯物を干したり、久し振りにトイレを掃除してみたり、その他もろもろ、いつもしないような家事を含め終わらせられる範囲の事は終わらせてみた。うん、気持ちも部屋も爽快だ。
「う~ん。気持ちいい!」
僕は背伸びをするとそのまま部屋のベットにダイブした。