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4つの扉  作者: 小沢琉祢
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園崎宇宙3

その日、夏休み最後の日。

私は沢山の薬をいっぺんに飲んだ。

飲むことをかなり拒んでいたので飲まれなかった薬が、僕たちの出番はまだですか?というようにそこにあった。

だから飲んだ。

こんな私に、薬を自己管理させるなんて、馬鹿な親だと思う。

でも優しいから大好きだ。

心配しすぎなところもあるけど・・・

途中から記憶が無くなっている。

今日は夏休みが終わってしまっているのでみんなは学校にいるのだろう。

私は母と街にある私の家から一番近い精神科に来ていた。

かれこれ30分くらい待っている。

この間買った小説を読みながら待っていると順番が来て、番号が呼ばれた。

診察室に入る。

「今回はどうなさいました?」

椅子に座ると同時に先生が話しかけてきた。

母が話し出す。

「薬を大量に飲んじゃったみたいです・・・」

「そうですか。どうして飲んじゃったのかな?」

私に質問してきたので返す。

「薬が沢山あって飲まないのはもったいないなと思ったので」

「そうですか。最近の薬だと100錠飲んでも死なないようになってるから無駄だと思うな。ご飯は食べれてる?」

相変わらず人のことを考えていないような発言をする。

「はい」

「じゃあいつもの薬出しときますんで」

「失礼します」

そう言って出ていく。昨日のんだ薬は100錠以上あった気がしたが気にしないことにした。

きっと言っても無意味だから。

母が私に何か言いたそうな顔をしていたけど私はそれに気づいていないふりをした。

いつも精神科の日は午前中だけ休んでくれる。

今回も急だったのに休んでくれた。

優しいなと思う。

ありがとうと言いたいけどなんとなく言えない。

薬をもらい、病院を出た。

「お昼何食べたい?」

母が聞いてくる。

「なんでもいいよ」

なんでもいいなんて言われると困ることは分かってるけど本当になんでもいいので、なんでもいいと言う。

私はまだ夏休み気分が抜けないでいた。

早く帰って、ぬいぐるみたちと喋りたいななんて思っていた。


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