旅立ち
私は15歳の頃死んだ。
家庭は幸せだったけど、学校では毎日暴力を振るわれて、無視されて、毎日が辛かった。
あの夏の暑い夜。
私は首を吊った。
学校にいる奴らには負けたくなかったけど、もう限界だった。
お父さん、お母さん。ごめんなさい。
二人のことは大好きだったけど、私は頑張れなかったです。
親不孝者だけど、二人は幸せになってね。
そう言うと、扉は消えた。
次の扉に入ったら私は生まれ変わるのだろう。
Gだとお母さんに殺されそうだから嫌だなあ。
ふとそう思う。
あの子猫の子供になれたらいいなあ。
それとも幸せな人間になるのかな。
また人間なら、友達がたくさんいて、勉強もまずまずで、可愛い女の子になりたいなあ。
まあ、私の願いなんてほとんどかなうことないだろう。
ドウコク様は私の願いをたくさんかなえてくれた。
わがままを聞いてくれた。
それだけで十分だ。
新しい生を始めよう。
私は扉を開ける。
「渡、生まれたっ!!!」
「えっ待って待って!!!!」
「うわっ小っちゃーいかわいい~」
「写真撮った方がいいかな??」
「馬鹿、撮るに決まってるでしょ!!」
「名前どうしよう?」
「ちょっと待って!!!」
写真を撮る桜。
名前の候補はちょっと考えてあった。
「結月とかどう?」
桜も考えていたらしかった。
僕の考えていたものが、どれも似合わないと思えるくらいその名前は合っているように思えた。
「じゃあ、結月にしようか」
「うんっ!!!!!」
その笑顔をこれからも守っていたいと思った。




