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4つの扉  作者: 小沢琉祢
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飯塚渡・桜13

あれから若菜の声を聞いていない。

水族館に行った日。

渡が、コンビニに行ってくると言って出て行って、若菜も玄関にいたはずなのに戻ってこなくて、20分後くらいに戻ってきたとき渡は泣いていて、若菜を抱いていた。

若菜は渡の腕からするりと抜けだして、私の所にかけてきた。

「おかえり、どうしたの?」

「…なんでもない」

渡はそう言ったけど、絶対何かあるって思った。

それから若菜の声を聞いていない。

きっと若菜はいなくなったのだろう。

そう思ったけど、悲しくなかったのはなんでだろうか。

久しぶりに作った料理は昔に比べると味が落ちている気がしたけど、渡はうまいうまいと言って、バクバク食べてくれてうれしかった。

「今日さ、夢を見たの」

「どんな?」

「若菜が生まれてくるときの夢。若菜がさ、生まれてきて、お母さん生んでくれてありがとう。私は親不孝者だったけど、お母さんとお父さんのことは大好きでしたっていうの」

「へー…いい夢だね」

「うん。赤ちゃんが話すはずないのにさ、幸せだったな」

「これからも、幸せだよ。子供はもう無理かもしれないけど、3人で生きていこう」

「若菜は1匹でしょー」

「いいじゃんか、そこらへんは」

「…そうだね」

見つめあって、キスをした。

二人で笑いあう。

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