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記憶1
気づいたら扉から出てきていた。
思い出したことがある。
園崎宇宙は私が小学生の頃の唯一の友達だったそのちゃんだと思う事。
私はそのちゃんを守りたかったという事。
でも守れなかった。
後になって一家全員が消失した事件を知った。
新聞の小さな記事で載っていたから。
その時私は何もできなくて、そもそも小学生の時から中学は別々になって、連絡もろくにとらず、日常を過ごしていた。
高校生になって、この新聞を読んで、久しぶりに思い出したくらいだ。
本当に仲良くしていたのかさえ曖昧になっていた時だった。
ごめんなさいといまさら言っても遅かった。
でもごめんと言う。何もできなくてごめん。
そうすると今出てきた扉が消えた。
無くなってしまった。
次の扉も開いてみようか。
青い扉の前に立つ。
爽やかな色だけどなぜか嫌な気分になる。
なぜそんな気持ちになったのか。私は扉に入って後悔することになる。




