熊さんのぬいぐるみと謎の人々
俺は、大学卒業後に、そのまま地元企業に就職。ブラックではないと、本人は信じて勤めているが、後輩は、すぐに辞めて、後輩がいない。。。
毎日、職場とアパートの往復のみ。これといって、趣味はない。現実逃避のライトノベルを愛読するくらい。
そんなある金曜日、明日は土曜日。会社は休み。でも、書類が出来ていないため、明日も出勤しないとなど考えいつものように、残業して疲れた身体で電車を待つ。待ちながら、いつものライトノベルを読んでいた。
飲み会帰りの若者が、プラットホームで、騒いでいた。あまり、気にせずに読み耽っていた。酔った若者がふざけていたら、俺の背中にぶつかった。俺は、その勢いのまま、線路に。
「あっ」
線路の先に、電車が。。。。
そこで、記憶がなくなった。
目を覚ますと、俺は手のひらサイズの熊さんのぬいぐるみになって、テーブルの上に座っていた。テーブルとイス4脚は青空の下、草原の中にあった。テーブルには、ティーカップセット4セットとクッキーがあった。あとは、テーブルの上にいる熊さんのぬいぐるみだけだった。
俺は、自分の状況が読めず、周りを見渡してめ誰もいない状況で、さっきまでのことを思い出していた。
「たしか、会社帰りにライトノベルを読んでいて。。。あ、酔った若者が俺の背中を押して、線路に。。。。」
「そして、貴方は、即死したのよ。小谷僚くん。」
女性の声が、後ろから聞こえた。
「え?」
振り向くと、そこには絶世の美女がスーツを着てイスに座っていた。
「だれ?」
「あら、ごめんなさい。驚かせたかしら?私は、フィーロ。よろしくね。」
絶世の美女は、魅力的な笑顔で、握手を求めた。俺は、慌てて握手をしようとしたが手が熊さんのぬいぐるみになっていることを忘れてまた、慌てていた。
「あちらの世界では、友好的なものとして、握手するものとおもったんだけど?違ったかしら?それとも、あちらの世界のムッツリじい様がしてくるハグがいいのかしら?」
絶世の美女は、顎に手をして悩んでたいた。
「フィーロよ。彼は単に現状に戸惑っているのではないか?」
また、別な声が隣からした。見ると、そこにはギリシャの彫刻のような彫りの深いブーメランパンツを履いたマッチョな男性が座っていた。
「???」
俺が疑問に思っていたら爽やかな笑顔でマッチョが
「はじめまして、小谷僚くん。私はデアント。よろしくね」
「そうなの、僚くん?お姉さん拒否されたか、挨拶間違ったかと思ったじゃないの。も〜。」
そう言うと、絶世の美女は、熊さんのぬいぐるみの俺を豊満な胸に抱き寄せていた。
「これ、あまり僚くんを困らせるでない。彼には、大事なことをお願いするのだから。」
マッチョの反対側には、人の良さそうなのおばちゃんがいた。
「はぁい。ミカエさま」
絶世の美女の腕の中に収まったままの俺をおばちゃんが言った。
それは、まるで、おばちゃんの家に行き、郵便ポストから郵便物を持ってきてくれみたいに簡単に言った一言だった。
「僚くん。この世界に転生して。魔王になってくれんかのぅ。」