勇者が多いと魔王は大変?
「バタン!」
扉が勢いよく開いた。
その扉が開いた部屋は、広く扉の反対側には、階段がありその先には、立派な椅子に座った者がいるだけの殺風景な部屋だった。
1人の少女が蹴りながら入って来た。その少女の姿は、長い髪をポニーテールにして、白銀の鎧に身を包み、神々しい剣と盾を持ち、よくゲームでする女性勇者にそっくりだった。そっくりではなく、女性勇者だった。
透き通る高い声で、少女勇者は叫んだ!
「さぁ、魔王よ!貴様を倒して世界平和にするんだ!覚悟しなさい!」
立派な椅子、玉座に座る魔王と呼ばれた者は、目の2箇所が開いた黒いお面を被っており、足を組み、頬杖を付きながらいたが、すっと立ち上がり少しの間を空けて、静かに低い声で魔王は言った。
「ふぅ〜、やっと来たか。。。。。
でもなぁ、普通さぁ、勇者のパーティーって、多くても6人でないのか?
なんで、勇者のパーティーが30人に、その他お付き人がいっぱいの100人で1人の魔王に攻めてくるんだよ〜。大体、まだ勇者パーティーの人来るんかぁ。多すぎないかぁ?え〜、ハルスケ?」
最後は魔王の叫びとなっていた。
テヘって、女性勇者は可愛く
「あっ、やっぱりぃ?多いよねぇ?これだとここで戦うのって無理かなぁ?弱い者イジメみたいになっちゃうかな?。。。。。。」
その後、女性勇者はさっきの雰囲気と変わり、驚いたように
「って、な、な、な、なんで魔王が。。。。あ、あ、あの人と同じように、私を呼ぶのよ。。。。」
魔王と呼ばれた仮面の者は、仮面の下で、
「ヤバっ」と冷や汗を流していた。。。。
だって、これは、仕組まれたラストボスの戦いであり、この先の戦いの後が問題なんだよと、魔王は思っていた。