目覚め
初心者、初作品です。
どうかご指導の程よろしくお願いします。
次に目を開けたときは前見た白い空間ではなく、何処かで見たことのあるような背景とたくさんの顔。
ただし顔の輪郭がぼやけて、はっきりとはわからない。
謎の声が話していた時より気分は、あれほど動揺していたのも何故なのかと思うくらいに穏やか。
「ーーーー。ーーーー」
笑顔で何か喋っているのは分かるが、何を喋っているのか分からない。
そうか、これが転生っていうやつか。じゃあ、ここはいわゆる異世界?
いきなり言葉の壁が立ちはだかるのか。勘弁してほしいな。
そうこうしているうちに、眠気に襲われまぶたを閉じてしまった。
*
次に目を覚ますとあたりは橙色に染められていた。
周囲に人は居ないが部屋の外から、美味しそうないい匂いと楽しそうな声が聞こえてくる。
これがずっと続いていれればいいなと思う反面、
前世では何故これが無かったのだろうかと思う。
ふと気付くと笑い声は、おぼろげながらわかるようになっていた。
そうして、人の話が分かるようになるまで丸2週間。
言葉の裏までは解らなくても、話していることが分かるようになった。
ただ言葉が、話せない。発音はできるようであうあう喋っている。
そして判明した個人情報。
名前はリース、平々凡々農家トレット家の3男。
3男なので兄姉はいるが名前は忘れた。
名前や性別も判ったところで、やることは最初からないけれど暇です。
なので、異世界ならではの「魔力」的な、よくある実験地味たものをやってみることに。
とりあえず暗くなってきたので灯りが欲しい。
前世の知識を使って灯してみようと思う。