05 俺様最強不老不死
突然だがトラック転生した。(※1)
神とやらを脅してチートをもらい(※2)、中世ヨーロッパ風(※1)の剣と魔法の異世界(※1)に生まれ変わった。
あ、そうそう、当然美形の両親から生まれた超美形で、王族で超大国でハーレム要員を満載してもらった。(※3)
チート内容は当然主人公補正にチート成長率。ニコポナデポ(※4)で世界最強。
それに不老不死。年取ってジジイとか中年なんてふざけているからな。
さーてまずは、母親のオッパイ(※5)か。くっくっくっ、乳首調教してやんよ。
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世界唯一の超大国(※6)は平和であった。
唯一の問題は正妃懐妊がないことで、月のものも結婚以来一度も来ないらしい。
しかし国王は離縁して正妃を変えることなく愛し、正妃は側室の子を愛し教育し、後宮を見事治めて国王を助けた。
国王と側室の子どもたちはいずれも優れており、時代さえ違えば誰もが名君として歴史に名を残したであろう。
また臣下の子息令嬢たちも数多くの偉業を助ける人材として王族を補佐し、これまた時代さえ違えばいずれもが名宰相として活躍したであろうことは疑いの余地もなかった。
その業績を称えて王室広間に飾られた大絵画は、歴史を知る人からは憧憬を、知らないものとて見目麗しき一団を、いつまでも飽きることなく眺めている名所となったのであった。
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そして誰にも知られなかった真実がある。
正妃は不妊ではなかったのである。
幾人もの神官や魔導師、それに医師らが検査(※7)したのだが、彼らは子宮や卵巣ばかりを気にし過ぎてしまっていたのだ。
そう卵管に、初夜の床で受精した卵子がいつまでも漂っていたのだ。
なぜならこの受精卵こそ、最強の肉体を持ち、世界最強の存在で、不老不死だったからである。
つまり細胞分裂することなく、いつまでも若いまま、決して死ぬことなく生き続けたのである。
それは当然正妃が死亡した後も続き、正妃の躰が朽ち果てても死ぬことはなかった。
ただ魂を宿しただけの受精卵。
それは、冥界での浄化が不可能(※8)とされた再利用不可能廃棄物の、永久封印処理である。
かつてこの世界にゴミが溜まり始めた頃、環境汚染による健康被害を恐れた神々が異世界へと移住したついでに生まれた最終処分施設計画である。
魂の同意なくしては円満退世界を行えないが、受精卵のままならどんな能力や特典・加護を与えたところで問題はない。
そして今日も転生トラックは走る。
もし君がそれを目にして轢かれなかった時は、お礼を言うといいだろう。
「ゴミの回収、ありがとうございます」
(おしまい)
※1:すごい便利。これぞまさに、なろう特典!!w
※2:脅したくせに貰ったと言い張る時点で、人間として終わっています。
※3:下っ端天使ががんばりました。
※4:発動限定条件美少女のみ。この指定がないと、とてもこわいことになる。
※5:王族指定したくせに、乳母が付くということに頭が回っていなかったらしい。アホである。
※6:なんか表現がおかしいが、主人公?の指定通りですので、仕様でおねがいします。
※7:誰も妊娠しているなんて思ってもいなかったので。それに、子宮内膜に着床していないので妊娠兆候すら起こらず、受精卵の不老不死に引きずられて月経が神の力で止まってしまっていました。
※8:正確にはコストの割が合わなかったり、そもそも処理のために触れたくなかったり。