第16話 新たな拠点
王都に与えられた立派なギルドハウス。
浄化士ギルドの初めての公式依頼が舞い込む。
下水道に発生した瘴気の浄化へ!
そこで待ち受けていたのは……
朝の光が、真新しい看板を照らしていた。
『浄化士ギルド 王都支部』
磨き上げられた真鍮の文字が、朝日を受けて金色に輝いている。俺は深呼吸をして、その看板を見上げた。王都の危機から三日。ついに、俺たちの新しい拠点が整った。
「立派な建物ですね」
グスタフが感慨深げに呟いた。王都商業区の一等地、かつて貴族が所有していたという三階建ての館。白い漆喰の壁に、青い瓦屋根。大きな窓からは、柔らかな光が差し込んでいる。
「これが本当に、俺たちのギルドハウスなんですね」
リクが興奮気味に声を上げた。その顔は希望に満ちている。確かに、つい一週間前まで、俺たちは冒険者ギルドの片隅で肩身の狭い思いをしていた。それが今や、王国公認のギルドとして、これほど立派な拠点を持つことになったのだ。
「さあ、中を見てみましょう」
アンナが扉を開けた。重厚な木の扉が、静かに開く音が響いた。
一階の受付ホールは、想像以上に広かった。大理石の床が鏡のように磨かれ、天井からは豪華なシャンデリアが下がっている。左手には受付カウンター、右手には来客用のソファが並んでいた。
「すごい……」
ミーナが息を呑んだ。元素魔術師として各地を旅してきた彼女でも、これほど立派な施設は珍しいらしい。
「ここで依頼を受け付けるんですね」
カールが受付カウンターを撫でながら言った。元騎士らしく、すでに実務的な運用を考えているようだ。
「匂いも良い!」
シンが尻尾を振りながら駆け回る。獣人族の鋭い嗅覚でも、不快な臭いは感じないらしい。むしろ、かすかに花の香りが漂っている。
二階に上がると、そこは訓練場と研究室になっていた。
訓練場は、二十人は余裕で動ける広さがある。床には衝撃を吸収する特殊な素材が敷かれ、壁には様々な訓練器具が掛けられていた。窓からの光が、心地よい明るさを作り出している。
「ここなら、思う存分訓練できます」
カールが満足そうに頷いた。彼の指導で、新メンバーたちの戦闘技術も向上するだろう。
研究室には、古い書物や地図、そして瘴気測定器などの機材が揃っていた。
「これは……古代の文献もありますね」
ミーナが目を輝かせて本棚を眺める。彼女の知識欲が刺激されているのが分かった。王都の地下で発見した封印の謎も、ここで解明できるかもしれない。
三階は宿泊施設になっていた。個室が八つ、それに共同のリビングスペース。各部屋にはベッドと机、クローゼットが備え付けられている。
「一人一部屋なんて、贅沢だな」
俺が呟くと、アンナが微笑んだ。
「翔太さんはギルドマスターですから、一番広い部屋を使ってください」
「いや、そんな……」
「これは皆の総意です」
グスタフも頷いた。仲間たちの温かい気持ちに、胸が熱くなる。
◆
看板掲揚式は、昼過ぎに行われた。
予想以上に多くの市民が集まっていた。王都の危機を救った浄化士ギルドの正式な発足を、皆が祝福しに来てくれたのだ。
「浄化士ギルド、万歳!」
「これで安心して暮らせる!」
歓声が上がる中、俺は看板の除幕を行った。真新しい看板が姿を現すと、更に大きな拍手が沸き起こった。
「ギルドマスター、一言お願いします!」
誰かが叫んだ。俺は一瞬戸惑ったが、深呼吸をして前に出た。
「浄化士ギルドは、皆様の生活を瘴気から守るために全力を尽くします。どんな小さな依頼でも、真摯に対応することを約束します」
シンプルだが、心からの言葉だった。市民たちは温かい拍手で応えてくれた。
その時、人混みを掻き分けて、一人の男が前に出てきた。
「頼む! 助けてくれ!」
商人らしい身なりの中年男性が、俺の前で膝をついた。顔は青ざめ、額には脂汗が浮かんでいる。
「どうしました?」
「下水道だ……下水道に瘴気が!」
場がざわめいた。王都の下水道は、市民生活の要。そこに瘴気が発生したとなれば、大問題だ。
「三日前から、悪臭がひどくなって……今朝見に行ったら、紫色の霧が立ち込めていた」
男は震え声で説明した。彼は下水道の管理を請け負っている業者らしい。
「作業員が二人、瘴気に当てられて倒れた。騎士団に頼んだが、人手不足で対応できないと……」
俺は頷いた。騎士団は、先日の事件の後始末でまだ混乱しているのだろう。
「分かりました。すぐに向かいます」
「本当か!?」
男の顔に希望の色が戻った。
「浄化士ギルドの、初めての公式依頼として承ります」
◆
下水道の入口は、商業区の外れにあった。
石造りの重厚な扉の向こうから、確かに異臭が漂ってくる。腐った卵のような、吐き気を催す臭いだ。普通の下水の臭いとは明らかに違う。
「瘴気の臭いだ」
シンが鼻をひくつかせながら言った。彼の表情は真剣そのものだ。
「濃度はどれくらい?」
アンナが測定器を取り出した。針が激しく振れる。
「通常の三十倍……いえ、もっと増えています」
「中に、何かいる」
ミーナが魔力感知で探った。彼女の顔が青ざめる。
「瘴気スライム……それも、かなりの数です」
瘴気スライム。瘴気に汚染された水が変異したモンスターだ。通常のスライムと違い、分裂と融合を繰り返す厄介な敵。しかも、触れるだけで瘴気に侵される危険がある。
「レベルは?」
「15から20……でも、数が多い。少なくとも二十体以上はいます」
新メンバーたちの顔に、緊張が走った。無理もない。彼らにとって、レベル20の敵は強敵だ。しかも、狭い下水道での戦闘となれば……。
「大丈夫だ」
俺は仲間たちを見渡した。
「訓練の成果を見せる時だ。連携すれば、必ず勝てる」
「はい!」
リクが力強く返事をした。他のメンバーも頷く。
俺たちは下水道に入った。
石造りの通路は、思ったより広い。大人三人が並んで歩ける程度の幅がある。だが、天井は低く、圧迫感があった。壁には苔が生え、足元には汚水が流れている。
そして何より、臭いがひどかった。
瘴気と下水の臭いが混ざり合い、息をするのも苦痛なほど。マスクをしていても、臭いは容赦なく鼻を突く。
「うぇっ……」
リクが口を押さえた。アンナも顔をしかめている。
「シン、瘴気の源はどこだ?」
「もっと奥。でも、道が複雑だ」
確かに、下水道は迷路のように入り組んでいた。何百年もかけて拡張を重ねた結果、複雑な構造になったのだろう。地図もあるが、古いもので当てにならない。
「シンの鼻を頼りに進もう」
俺たちは、慎重に奥へと進んだ。
◆
最初の瘴気スライムに遭遇したのは、入口から百メートルほど進んだ地点だった。
紫色のゼリー状の体が、通路を塞ぐように蠢いている。大きさは人間の上半身ほど。表面には瘴気が纏わりつき、触れるものすべてを汚染しようとしていた。
「来るぞ!」
瘴気スライムが、俺たちに気づいて動き出した。ずるりという不快な音を立てながら、這うように迫ってくる。
「【浄化】!」
リクが先制攻撃を放った。光がスライムを包むが、効果は薄い。瘴気の濃度が高すぎるのだ。
「分裂した!」
スライムが二つに分かれた。それぞれが独立して動き始める。
「囲まれるな!」
カールが剣を抜いた。だが、物理攻撃はスライムには効かない。剣がゼリー状の体を素通りしてしまう。
「浄化を集中させろ!」
俺の指示で、全員が一体のスライムに浄化を集中させた。七つの光が同時に放たれる。
瘴気スライムが苦悶するように震えた。そして、光の粒子となって消滅した。
「やった!」
だが、喜ぶのは早かった。奥から、新たなスライムが次々と現れる。三体、五体、七体……。
「多すぎる!」
ミーナが悲鳴を上げた。狭い通路では、逃げ場がない。
「壁を使え!」
俺は聖剣を抜き、壁際に陣取った。
「背中を壁につけて、正面の敵だけを相手にする!」
皆が壁際に並んだ。これなら、少なくとも背後からの攻撃は防げる。
「順番に浄化! 魔力を温存しながら戦う!」
グスタフの冷静な指示が飛ぶ。彼の経験が、この状況で活きていた。
戦闘は、三十分以上続いた。
次から次へと現れる瘴気スライムを、一体ずつ確実に浄化していく。地道だが、確実な方法だった。
「はぁ……はぁ……」
全員が息を切らしていた。だが、ようやく瘴気スライムの数が減ってきた。
「あと少しだ!」
俺の励ましに、皆が最後の力を振り絞る。
最後の一体が消滅した時、全員がその場に座り込んだ。
「き、きつかった……」
リクが荒い息をつきながら言った。他のメンバーも疲労困憊だ。
だが、まだ終わりではない。瘴気の源は、もっと奥にある。
「少し休憩してから、先に進もう」
俺は回復薬を配った。皆、感謝しながらそれを飲む。
その時、シンが耳をぴくりと動かした。
「誰か来る」
足音が近づいてくる。複数の人間が、こちらに向かってくるようだ。
「まさか、敵か?」
カールが身構えた。だが、現れたのは――
「お前たちか」
ケンジだった。ユウキとミカも一緒だ。彼らの装備も、下水道の汚れで汚れている。
「なぜここに?」
「同じ依頼を受けた」
ケンジが不機嫌そうに答えた。
「だが、瘴気スライムが多すぎて苦戦している」
確かに、彼らも疲れているようだった。ミカの顔は青白く、ユウキも肩で息をしている。
「瘴気には、浄化が一番効果的だ」
俺は彼らを見た。
「一緒に戦わないか?」
ケンジの顔が歪んだ。プライドの高い彼にとって、俺に助けを求めるようなものだからだ。
だが、ミカが口を開いた。
「お願い……協力して」
彼女の声は、珍しく弱々しかった。瘴気の影響で、相当消耗しているらしい。
ケンジは歯噛みしたが、最終的に頷いた。
「……分かった」
◆
合流した俺たちは、更に奥へと進んだ。
ケンジたちの戦闘力は高い。剣聖の斬撃、魔法剣士の魔法、賢者の知識。それらが加わることで、戦力は大幅に向上した。
「次の角を曲がったところに、大きな空間がある」
シンが報告した。
「瘴気も、そこが一番濃い」
恐らく、そこが瘴気の源だろう。
「突入は慎重に」
ケンジが指示を出そうとしたが、俺が制した。
「待て。まず偵察が必要だ」
「偵察?」
「シン、様子を見てきてくれるか?」
「任せて!」
シンは音もなく角の向こうへ消えた。獣人族の身のこなしは、こういう時に役立つ。
数分後、青い顔をして戻ってきた。
「大変だ……すごく大きな瘴気スライムがいる」
「大きい?」
「部屋いっぱいの大きさ。多分、小さいスライムが融合したんだ」
融合型瘴気スライム。レベル30以上の強敵だ。
「それだけじゃない」
シンは続けた。
「部屋の奥に、変な紋章がある。紫色に光ってる」
紋章。まさか、また封印に関係するものか。
「行くしかないな」
俺は聖剣を握りしめた。
「皆、準備はいいか?」
全員が頷いた。ケンジたちも、覚悟を決めた表情だ。
俺たちは、最深部へと足を踏み入れた。
広大な地下空間が広がっていた。天井は高く、柱が何本も立っている。そして、その中央に――
巨大な瘴気スライムが蠢いていた。
高さ五メートル、幅も同じくらい。紫色のゼリー状の体が、ゆらゆらと揺れている。その表面には、無数の人骨が浮いている。過去の犠牲者だろうか。
「うわっ……」
ミカが悲鳴を上げた。あまりの光景に、腰が引けている。
だが、俺の注意は別のものに向いていた。
部屋の奥の壁に、確かに紋章があった。複雑な幾何学模様が、紫色の光を放っている。そして、その紋章から瘴気が噴出していた。
「あれが瘴気の源か」
「でも、まずはこいつを倒さないと」
ケンジが剣を構えた。その瞬間、巨大瘴気スライムが動いた。
触手のような突起が、俺たちに向かって伸びてくる。
「散開!」
全員が散らばった。触手が床を叩き、石が砕ける音が響く。
「【浄化】!」
俺たちの浄化が同時に放たれた。だが、巨大スライムには、ほとんど効果がない。
「効かない!?」
リクが絶望的な声を上げた。
「いや、効いている」
ミーナが冷静に分析した。
「ただ、体が大きすぎて、浄化が分散してしまうんです」
「なら、一点集中だ」
俺は作戦を立てた。
「ケンジ、お前の剣で核を露出させられるか?」
「核?」
「スライムには必ず核がある。それを狙う」
ケンジは頷いた。
「やってみる」
彼は剣聖の力を解放した。刀身が青白く光る。
「奥義・天翔剣!」
強力な斬撃が、スライムの体を切り裂いた。ゼリー状の体が割れ、中から赤い核が見えた。
「今だ!」
俺は全員に指示を出した。
「核に向かって、全力で浄化を!」
「「「【浄化】!」」」
十の光が、核に集中した。俺の聖浄化、仲間たちの浄化、そしてケンジたちの魔法。すべてが一点に集まる。
巨大スライムが、激しく震えた。そして――
爆発するように、光の粒子となって消滅した。
「やった……」
皆が安堵の息をついた。だが、まだ終わりではない。
「紋章を破壊しないと」
俺は紋章に近づいた。近くで見ると、それは王都の地下で見たものと似ていた。同じ時代の、同じ目的で作られた封印。
「これも、誰かが活性化させたんだ」
ミーナが紋章を調べながら言った。
「でも、完全には破壊されていない。だから、瘴気の噴出も限定的だった」
限定的でも、これだけの被害が出た。もし完全に破壊されていたら……。
「浄化で、封印を修復できるか?」
「やってみる価値はあります」
俺は紋章に手を当てた。そして、聖浄化の力を慎重に流し込む。
金色の光が、紋章に浸透していく。紫色の光が次第に薄れ、代わりに青白い光が宿り始めた。
「封印が……修復されていく」
ケンジが驚きの声を上げた。彼も、この光景は初めて見るのだろう。
数分後、紋章は完全に青白い光を放つようになった。瘴気の噴出も止まった。
「これで、大丈夫だ」
俺は額の汗を拭った。
その時、ミーナが重大な発見をした。
「見てください、ここに文字が」
紋章の下に、古代文字が刻まれていた。ミーナが解読する。
「『王都を守る七十二の封印、その第十七』……」
七十二の封印。つまり、王都の地下には、まだ七十個以上の封印があるということか。
「これが全部破壊されたら……」
ユウキが青ざめた。想像するだけで恐ろしい。
「誰かが、計画的に封印を破壊しようとしている」
俺は確信を持って言った。
「俺たちは、それを阻止しなければならない」
ケンジが複雑な表情で俺を見た。
「……お前たちがいなければ、今回も失敗していた」
それは、彼なりの感謝の言葉だった。
「協力すれば、もっと大きなことができる」
俺は手を差し出した。
ケンジは一瞬躊躇したが、その手を握った。
「今回だけだ」
そう言いながらも、彼の表情は以前より柔らかかった。
◆
地上に戻ると、夕日が街を染めていた。
下水道の瘴気が浄化されたことで、悪臭も消えた。清々しい空気が、街に戻ってきた。
「ありがとうございます!」
依頼主の商人が、涙を流しながら礼を言った。
「これで、また仕事ができます」
報酬として、金貨百枚が渡された。初めての公式依頼の報酬だ。
「半分、受け取れ」
俺はケンジに金貨五十枚を差し出した。
「一緒に戦ったんだから」
ケンジは首を振った。
「いらない。お前たちが主力だった」
そう言って、彼は立ち去ろうとした。だが、振り返って一言付け加えた。
「次は、負けない」
相変わらずの負けず嫌いだが、それが彼らしい。
ギルドハウスに戻ると、新たな来客が待っていた。
「浄化士ギルドに入りたいんです!」
若い男女が三人、緊張した面持ちで立っていた。
一人は白髪の老人。杖を持ち、魔術師のローブを着ている。
「私は元宮廷魔術師のゲオルグと申します。レベル25、浄化の才能があると信じています」
もう一人は、若い女性。清楚な白い法衣を着ている。
「司祭見習いのクララです。レベル8ですが、治癒魔法が使えます」
最後の一人は、眼鏡をかけた痩せた男性。
「商人ギルドの会計士、トーマスです。レベル12、戦闘は苦手ですが、経理なら任せてください。ギルド運営の収支管理、依頼報酬の適正価格算出、必要経費の削減案まで、すべてお任せを」
トーマスは鞄から分厚い帳簿を取り出した。
「すでに、王都の他ギルドの料金体系を調査済みです。浄化士ギルドの適正報酬は、通常の討伐依頼の1.3倍が妥当かと」
その手際の良さに、俺は感心した。
三人とも、真剣な眼差しだった。
「なぜ、浄化士ギルドに?」
俺の質問に、ゲオルグが答えた。
「王都を救う姿を見ました。これこそ、私が求めていた正義の仕事だと」
クララも頷いた。
「人々を助ける、素晴らしい仕事だと思います」
トーマスは少し照れながら言った。
「正直に言うと、安定した仕事がしたくて……でも、皆さんの活動には感銘を受けました」
正直な答えだ。俺は三人を見た。
「浄化の適性テストを受けてもらいます」
簡単なテストだった。瘴気に汚染された水を浄化できるかどうか。
結果は――
ゲオルグ:浄化適性レベル3
クララ:浄化適性レベル2
トーマス:浄化適性レベル1
全員合格だった。
「ようこそ、浄化士ギルドへ」
俺が手を差し出すと、三人は感激した様子で握手を交わした。
「明日から訓練開始です。厳しいですが、頑張ってください」
「はい!」
三人の返事が、ギルドハウスに響いた。
夜、俺は一人、屋上に出た。
王都の夜景が一望できる。無数の灯りが、星のように輝いている。平和な光景だ。
だが、この平和を脅かそうとする者がいる。封印を破壊し、瘴気を撒き散らそうとする黒幕。
「必ず見つけ出す」
俺は夜空に誓った。
その時、風に乗って騎士団の会話が聞こえてきた。
「終焉の使徒か……」
「ああ、第七位のセレナは序の口らしい。第三位のヴァルキリーとかいうのは、とんでもない化け物だそうだ」
「戦闘狂で、強い相手を求めて各地を彷徨ってるとか」
終焉の使徒、第三位ヴァルキリー。その名前を、俺は記憶に刻んだ。いつか、対峙することになるかもしれない。
浄化士ギルドは、まだ始まったばかりだ。でも、仲間は増え、力も付いてきた。いつか必ず、この世界から瘴気を完全に浄化してみせる。
風が吹いた。新しい看板が、かすかに揺れる音がした。
明日も、忙しい一日になりそうだ。
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【翔太】
職業:掃除士
レベル:54
HP:1,140 / 1,140
MP:1,680 / 1,680
スキル:
・浄化 Lv.13
・聖浄化 Lv.2
・浄化領域展開 Lv.3
・聖浄化・極光
・聖浄化・完全解放
・鑑定 Lv.5
・収納 Lv.5
・剣術 Lv.4
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【浄化士ギルド・メンバー】
リク(従者)Lv.10
アンナ(家政術師)Lv.11
グスタフ(施設管理士)Lv.15
ミーナ(元素魔術師)Lv.18
カール(元騎士)Lv.23
シン(獣人族)Lv.9
新メンバー:
ゲオルグ(元宮廷魔術師)Lv.25
クララ(司祭見習い)Lv.8
トーマス(会計士)Lv.12
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【獲得報酬】
・金貨100枚(初公式依頼)
・王都市民の信頼
・封印情報(七十二の封印)
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豪華なギルドハウスと初の公式依頼!
そしてケンジとの関係にも変化が……?
七十二の封印の謎が明らかになってきました。
誰かが計画的に封印を破壊している。
黒幕の存在が気になりますね。
さらに新メンバー3名も加入!
浄化士ギルドはどんどん成長しています。
次回もお楽しみに!