I Think So
サブタイトルは正確には
I think so,too ですが……
『I THINK SO』解る人にしか解らないネタです
解らない方は『I』を『愛』に変換して検索してみてください
仕度を済ませると朝食用の食堂へと案内されました。
王族の食事マナーが解らないので少し不安だったけど、意外と普通の料理ばかりで安心しました。
それでも流石は王家の料理人、何れもとても美味しいです。
意外と言えば、此のダイニングテーブルも映画や漫画で見かけるような細長~いテーブルじゃなくて、お互いに顔を見ながら話せる距離です。
食事が終わってキョロキョロと室内を見回していると、王妃様が面白そうに笑っていらっしゃいます。
「ふふっ、食堂が狭くて驚いているのね」
「はい、もっとこうドーンと細長いテーブルで会話も出来ないくらい離れて食事するのかと思っていました」
下手に取り繕ったりせずに素直な感想を述べた私に、王妃様は苦笑いされています。
「此の国の王族男子はね、自分のパートナーに対する執着が凄いのよ。 特に国王だと公務が多くて一緒にいられない時間が長いでしょう?だから私的な時間はなるべくくっついて離れたくないらしいのよ」
困っちゃうわよね、と言いながら顎に右手の人差し指を添えて小首を傾げる王妃様はとても可愛らしく、15歳の子どもの母親とは思えませんね。
一体お何歳なのでしょうか?
「当たり前じゃないか、こんなに可愛いリロと一秒だって離れていたくないと思うのは。 出来るなら膝に乗せて食事をしたいくらいだ」
蕩ける様な眼差しを王妃様に向けて仰る陛下に、私の横に座っている美少年が呆れた様な顔をしています。
「国王陛下、結婚して18年も経っているのに何時まで恋人気分なのですか」
ちちうえ?では此の方が私のお兄様なのですね。
国王陛下にも王妃殿下にもあまり似ていらっしゃらないですね。
第一王子殿下の尊顔をまじまじと見ていたら目が合ってしまいました。
「ツィスカ、私の顔に何か付いているのかい?」
「とても美しい御尊顔を拝見しております」
あら、本音がポロリと溢れてしまいました。 先からナニ変な事を言ってるんだコイツみたいな顔をされていますねぇ。
そう言えばご挨拶するのを忘れていました。
「お兄様、で宜しいのですよね?申し訳ないのですが記憶が混濁しておりますので間違っていたらご免なさい」
私の言葉に王妃様が『あ、忘れてた』って小さく呟かれました。 他の人に説明するのを忘れていたんかい!
国王陛下がコホン、と咳払いをしてから王子殿下に説明をしてくださるみたいです。
「ウィル、ツィスカは転生者だった」
お兄様は陛下と王妃様の顔を交互に見て話の続きを待っていらっしゃいますが、お二人とも何も仰いません。
「……え、それで終わりですか?」
――お兄様、私もそう思いました。
フランツェスカなのかフランツィスカなのか自分でも解らなくなってきました
ルートヴィッヒかルードヴィッヒなのかも迷いましたが( ̄▽ ̄;)