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Accidents Will Happen

先程、寝惚けてハイになった頭で書いた作品を投稿してしまいました


此方が本命です

 美しい女性がドレスの裾を両手で持ち上げて凄い勢いで駆け寄って来ました。 え、誰?ちょっと怖いんですケド。

そう言えば先程の女性が『王妃様がお見えになる』とか仰っていましたが、まさか此の方が王妃様?

「あの、失礼ですが何方(どちら)様でしょうか」


 駆け寄って来て目の前で立ち止まった女性に恐る恐る訊ねると、女性の顔が泣きそうな表情に変わっちゃいました。

「フランツィスカちゃん!私の事が判らないの? あぁ、あの時のお母様はきっとこんな気持ちだったのですね」

「リロ、転生者にはよくある事だと解っているだろう?落ち着きなさい」


 美女の後ろから聞こえたイケボに目を遣ると、うわぁ声だけじゃあなくて物凄く美しい男性!

美男美女で朝から眼福、お腹一杯で苦しいデス。


 美女は男性の顔を斜めに見上げ軽く睨みながら、後ろから抱き締める手をペシンと叩きました。

「それって、あの時ルーイ様が王妃様に云われた台詞ですわよね」

「リーロ、もう王妃は君だよ?」

そう言って、睨まれた男性は叩いた女性の手をそっと握りながら頭頂部にキスを落としました。

 私は朝から一体何を見せられているのでしょうか?口から砂糖吐きそうデス。


 この女性が“王妃様”なら男性はきっと“国王陛下”ですよね。 取り敢えずご挨拶せねば!

ラノベとかで読んだカーテシーって、確か左足を引いて右足は曲げて腰を落として礼をする、だったわよね?

「国王陛下、並びに王妃殿下にご挨拶申し上げます」


 深く下げた私の頭の上から溜め息を吐く音がしました。

「やっぱり記憶がないのね……私たちは貴女の両親なのよ?礼なんて止めてちょうだい」

――国王夫妻が両親って事は、やっぱり私は王女なのかぁ……面倒くさそうだなぁ。 王妃様は見たところ30歳くらいよね、“私”は何歳なのかなぁ?


 ゆっくりと頭を上げると王妃様と目が合いました。

「記憶が無くて不安でしょうね、でも大丈夫よ必ず近いうちに記憶は戻りますからね」 

 とても優しいお言葉、ありがたいデス。 両親と云うことは直答しても良いですよね。

「ありがとうございます。 この世界の記憶が全く無いのですが、お二人が両親ならば私は王女なのでしょうか?名前はフランツィスカですよね、何歳なのでしょうか?」


 王妃様は困った様な寂しそうな笑顔で答えてくださいました。

「そうよ、貴女の名前はフランツィスカ、親しい方たちからはツィスカと呼ばれています。 私たちの二番目の子で第一王女、もうすぐ15歳に成るのよ」


 二番目の子で第一王女、お兄様がいるのですね。

フムフム、と頷いている私に今度は王妃様が訊ねられました。

「それで()()()()の記憶は()れくらいあるのかしら?」


 『前世の記憶』と云うことは私は死んだのよね。

目を閉じてゆっくりと思い浮かべると、最期の記憶は信号待ちをしている所。 急に飛び出した子どもを()け様としたトラックがハンドルを切り、スリップして此方に向かって……そして、、

 

 ――事故は起こるさ(じこはおこるさ)!――




§∞§∞§∞ 名前の意味 ∞§∞§∞§


リーゼロッテ:『神に愛された』

ルートヴィッヒ:『名高い戦士』

※ノイシュバンシュタインを建てさせたバイエルン王『オットー・フリードリヒ・ヴィルヘルム・ルートヴィヒ』(ヴィッテルスバッハ家出身)から拝借

サブタイトルはお子さまの大好きなアレです

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