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無色透明  作者: アタマオカシイ
1型戦闘モデル
7/17

1-ヘ型

砂漠のただ中にある死者の都(ネクロポリス)は、盛者必衰の理を表し、栄えた過去を恨みがましく呪っているように見えた。


調査をしながら、気が付いたこと、気になった部分を尋ねていく。

「この施設は何だい?」

「これは、コロシアムです。捕虜となったロボットたちはここで100勝すると開放されるのですが、コロシアムの歴史上解放されたロボットは存在しません」

やはりコロシアム。捕虜に対してそのような行為が許される・・・やはり所詮は感情のない機械なのか。先刻の驚いたような表情も、怒りを模した顔つきも、そして不安げな俯きも、全て人のマネごとにすぎないのか。しかし…引っかかる。

「わざわざ解放するといってまで戦わせる必要はないのでは・・・?」

その一人ごとに、彼女が反応する。

「我々も彼らに同胞を殺されましたから」

わからない。これは、復讐だというのか。感情センサを作ることができれば、彼女の発言の真意を確かめることができるのだが。

しかし、殺されたか。戦争といい、この言い方と言い、やはり我々の創造したアンドロイドと比べて、進歩が著しい。本当に過去に来たのか、ますます疑わしくなってくる。感情までもがプログラムされているようである。


質問について、彼女はすべて答えてくれた。こちらが情報を求め続けているのもどうかと思い、聞いてみる。

「ところで、私が一方的に聞き続けるのも悪い。君から何か私に聞きたいことはあるk

「いいえ。あなたから得られると思われる情報に、私が必要とするものはありません」

「そうか。ならば結構だ」

まさかアンドロイドにつっぱねられるとはな。食い気味に止めてくるとは。

アンドロイドにはタイムマシンのことなどどうでもよいのだろう。相手が人間だったならばこうはならなかったのかもしれない。


「では、私からずっと質問をし続けてもよい、ということかね?」

「わかる範囲ですべてお答えします。」

なんだかんだ親切なAIである。


そういえば先ほど見かけたアンドロイドたちも修復ができるのか確かめておいたほうがいいかもしれない。

次回は6/28更新です。

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