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無色透明  作者: アタマオカシイ
1型戦闘モデル
3/17

1-ロ型

「アル・マフ・ルスタ!」

あわてて武装を起動させる。アル・マフ・ルスタはロープ状の武器で、巻き付いたところでロープが切れ、相手を縛る。切れた長さは自動的に補充される。


しかし、彼女の動作は素早かった。あまりに速く、あまりに俊敏だった。掘り起こし引き上げた際の重量を感じさせないほどに。

「くっ!」

幸運だったのは、彼女に遠距離武装が搭載されていなかったところである。銃のようなものがあれば、私は彼女に切り刻まれていただろう。

「フチラ=ラッチ!」

電撃銃で動作を停止させ、捕縛することができた。やはり未知の時代に来るには、武装が必要だ。並行世界ではどんなことが起こるかわからない。


「しかし一体・・・」

パソコンの解析履歴を確認する。中には明らかにおかしな文面が記載されていた。どうやらこのアンドロイドは、一定時間の活動後に自動的にウイルスが発生するようにプログラミングされていたらしい。それだけであれば後にハッキングを受けた可能性もあるが、書記のプログラミングの段階でウイルスが組み込まれているのだ。わざわざ最初からウイルスを入れて、なおかつ一定期間経ってから起動させる意図が読めない。先ほどのアンドロイドに紛れ込ませて、ウイルスをばらまくために作られたというのだろうか。遠くに見えたものと形状が類似していたところからみると、確かにその可能性はあるか。


ウイルスの除去はPCのスペックではできないようだったので、拡張ツールでスペックを向上させ、人力で一つ一つウイルスを取り除く。自動成長するウイルスなんて、我々の時代にはなかった産物だ。興味深い。しかし、謎が多すぎる。この世界は、明らかに文明の進歩が速すぎる。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()というのに、我々以上の文明の跡が見られるのである。


この時代、この状況はどのようにできているのかは、ウイルスの除去を終えて再起動されたアンドロイドに聞いてみるしかなさそうである。周辺の探索が終わって、最初の場所へと戻る。データの再構築は終了しているのだろうか。


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