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002

射撃大会の情報を仕入れると、申し込みはネットで出来るようだ。


一番早く参加できる大会は、世界銃器協会主催で賞金は各部門で一位が500万円。

使用するのはライフルかピストルの2種類。


体位によって3種類の部門がある。

立射(Standing)S

膝射(kneeling)K

伏射(Prone)P


よってライフルとピストルで6種類の大会があり、すべてで優勝すれば3000万円になる。


内容をみていくと、ピストルの立射が300発など発射数が多い内容が多い。

流石に当たらないから何度も戻るを繰り返す事を考えたら、300発などやってられない。


諦めようとしたがピストルの伏射の弾数は100発だったが、ライフルの伏射の弾数は10発であった。

これなら、繰り返しを10発当たるまで繰り返せば良いだけなので耐えれそうだ。


そもそも撃てるのかな?


次に参加資格を見ると、特に条件はなく年齢制限なしである。

20歳未満でも参加可能って驚きだな。


使用するライフルは持ち込みと貸出があるようだが、参加費が2万円。

貸出のライフルが弾代20発コミコミで1万円。

3万で参加できるようだ。

申し込み締め切りが……

今日?


金銭的には厳しかったが、能力を試したくて急いで申し込んでおく。コンビニで振り込んで無事に終了した。

大会は3日後で、富士山の麓の会場のようだ。


大会会場までの交通費を忘れていた……


財布の中には、残り数万円しかない。

4月まで生きていけるだろうか?


★世界銃器協会の主催サイドにて


開催会場の一室で、3日後の大会に備えて準備する集団がいた。


「会長、今日で申し込みが最終日ですが何処の部署にも名前がない人が、申し込みをしているんですがどうします?

全てのデーターを検索しても情報が出てこないので、一般人だと思いますが、一般人がいきなりこの大会に申し込むとは考えられません」


キーボードを叩きながら、インテリ風な眼鏡が会長に相談している。


「最低でも練習などしてる筈だろう?銃器登録等で名前が出る筈だが?」

会長と言われた男が答えた。


「それが、貸し出しのエントリーですし保持してる銃器が不明です。何処の練習会場にも名前がないので事実上一度も練習をしていないと思われます」


「冷やかしか、勘違いなのか?だか参加費は振り込まれているし、今や暗黙のルールである組織の代表から1名というわけでもない。謎だな……」


「とりあえず、受理しておきますか?」


「帆井和也…… 全く記憶にない…… 凄いやつか、馬鹿なのかは大会でわかるだろう。そう言えば『ゼロ』は東洋人だと噂が流れている…… まさかな…… 」


インテリ風の眼鏡が、パソコン端末を操作して大会参加者に帆井和也を打ち込んだ。



前日からローカル線を乗りついで、前日の夜に会場の側の駅に到着した。

もちろん、どこかに泊まれる資金力はない。


3月だが、少し寒い。

駅のベンチで野宿を覚悟していた。


「すみませんが、射撃大会の会場は何処でしょうか?」

髪が長い18歳ほどの美人と言える外見の女性が、ベンチで座っている私に話しかけてきた。


駅前の4番停留所のバスに乗れば、30分ほどで到着する事は下調べで知っていたので教える。


「ありがとうございます。貴方は地元の人ですか?」

外見は、安物の防寒着にすぐに帰る予定だったので着替えも持ってきておらず、手ぶらだったのでそう見えるのだろう。


「いえ、私もその大会に参加する予定です」

「え!何も持ってないようですが郵送とか出来たんですか?会場に送ろうとしたら断られたので駄目かと思ってましたよ」


女性を見ると、型に細長い大型の荷物を背負っている。

「いいえ、私は貸し出しの機材を使う予定です」


「凄い!専用じゃないと駄目な私と違って自分で調整出来るんですね!凄いな!」

何か勘違いされたようだ。


「私の名前は、鈴狗(りんく)美東(みとう) 鈴狗(りんく)と言います。初めての世界大会で緊張しちゃって!一緒に会場まで行きませんか?」


「大会は明日では?

あ、私の名前は帆井(ほい) 和也(かずや)です」


「帆井さんですね。皆さん前日から会場に入って会場を見たりしてるみたいですよ。私は遅れちゃって」


「前日から?宿泊とかはどうなるんですか?」


「会場に無料の仮眠室や食堂があるんですよ」


なんだって!それはありがたい!


バスは30分に一本だが、ちょうど数分後に来る予定だったので、2人で会場に向かうことになった。



バスの中で、話を聞くと美東は自衛隊の人のようだ。同僚も会場に既に自衛隊の車輌で入っていて、遅刻したために電車で追いかけて来たようだ。

だから会場行きのバスすら分からなかったのね。


自衛官が大会の上位に入れば、良い宣伝になる為に公務の広報活動扱いの参加なのを知った。


美東が私の手を見て、不思議そうな顔をしている。

「手が何か変ですか?」


「いえ、ライフルかピストルのどちらの大会に出るのか当てようと思ったのですが、帆井さんの手ってまるで銃器を使用した時が無いような感じなので不思議に思って…… 」

正解です。触ったことすらないですよ。


「興味があって参加だからね。大会の順位とか気にしてないから」


「あ、そういう事ですね」


咄嗟にごまかしたが、特徴が一般人っぽい事なので納得してくれたようだ。


バスから会場が見えてきたが、巨大な施設のようだ。

富士の麓にこんな施設があるのか?

大型の研究所の様な外見で、想像していた大会会場と大きく異なっていた。

屋外で実施するのではなく屋内で大会は行われるのか?


「うあ!初めて来たけど壮絶にデカイですね。世界最大の射撃シュミレーターや屋内サファイバルゲーム会場もあるそうですよ」


未知空間にきてしまった様だ。

駐車場には、自衛隊の車輌以外にもアメリカ軍の車輌や外交ナンバーの高級車が大量に止まっていた。


私が非常に場違いな感じがする。

しかし、見たこともないような世界に踏み入れて少し興奮している自分がいる事は否定できない。



※ライフル

弾丸に回転を与えて命中精度を高めるため、銃身の内部に螺旋(らせん)状の溝が切ってある小銃。


※ピストル

片手で射撃するためにデザインされた銃の総称である。小型で携帯性・秘匿性に優れている。


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