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001


★主人公が、特殊能力に気がつく少し前のお話。


「長官。再びゼロが現れました」

FBIの長官室に捜査官が報告に来ていた。


「それは、本当なのか?その根拠はなんだ?」


眼光鋭い大きい男性が大型の椅子に座りながら、ディスク越しに報告してきた捜査官へ質問する。


「狙撃された被害者の状態から狙撃ポイントを導き出しましたが5km離れた場所であり、1発でヒットさせています。狙撃の世界記録を上回っていて、現実には不可能な狙撃ですので『ゼロ』だと考えられます」


捜査官である金髪の眼鏡の女性が的確に答えた。


「世界最強のスナイパーで全く正体不明か。まるで零距離射撃のような精密な射撃の為に、ついたミドルネームが『ゼロ』。彼には不可能がない。

被害者は、身につけているアクセサリーや手に持ったコップなどが銃撃されて、間接的な物損だけの被害が多く、今のところ死者はいない。

しかし、脅しの意味では最大級の脅迫になる」


「世界中で1000万ドルの懸賞金がかけられていますが、未だに正体不明ですね」


「引き続き調査して奴を探し出せ」


「了解しました」



私の名前は、帆井和也(ホイ カズヤ)である。

外見は何処にでもいるファッションセンスで、ごく普通の顔立ち。

特徴がないのが特徴なのかもしれない。


初めて怪奇現象に出会ったのは、20歳の夏だった。

暑い時期に渋谷を歩いていると、スクランブル交差点に差し掛かる。


信号が青に変わって横断歩道を渡ると、信号無視のトラックが突っ込んで来た。

躱す事は無理だ。


トラックに轢かれる寸前の時間がスローに感じた瞬間に、スクランブル交差点で信号待ちをしていた。


え?


呆然としていると、目の前を信号無視したトラックが通過していった。


死に戻り!?


いや、死んではいなかったな。

白昼夢でも見たのだろうか?


当時は深く考えずに、勘違いか幻覚だと思っていた。



22歳の3月を迎え、大学4年の卒業式の帰りである。

就職活動を頑張ったが、就職が決まらず途方にくれている。


特徴がない為か、最終選考迄は行くのだが面接で落とされた。


これといって趣味もなく、友人付き合いも親友はいなかった。


就職浪人したために、就職活動を継続しながら4月からバイトをしなくてはいけない。

今後の事を考えながら家へ向かって歩いていると、目の前からナイフを持った男がやって来た。


通り魔のようだ。

何故か一番近くにいた私がターゲットになったようで襲ってくる。

冗談ではない!

急いで逃げるが、男のナイフが私の背中に迫る!


と思ったら先程歩いていた道に立っていた。

先程の男もいない。

1分程、呆然としていた。


「きゃぁああ」

叫び声が聞こえた。


歩けば1分程の所に、先程襲って来た男がナイフを持って近くの人を襲っていた。


時間が巻き戻った?


自分の中に正義感は多少残っていたので襲われている人を助けるか判断に迷う。


とにかく走って男に飛び蹴りを入れてみた。

避けられて、また襲われた。

男のナイフが、私に迫る!


と思ったら先程歩いていた道に立っていた。

先程の男もいない。

1分程、呆然としていた。


「きゃぁああ」

叫び声が聞こえた


歩けば1分程の所に、先程襲って来た男がナイフを持って近くの人を襲っていた。


また、時間が巻き戻ったのか?


今度は、飛び蹴りではなく殴る行動をとった。

避けられて、また襲われた。

男のナイフが、私に迫る!


と思ったら先程歩いていた道に立っていた。

先程の男もいない。


これは?

疑問に思うが、やり直せるならばと再びチャレンジする。

何回も同じ事が繰り返えされる。


10回ほど繰り返した際に、初心にもどって飛び蹴りをしてみる。

初回の時とタイミンが異なる為か飛び蹴りを避ける際に、男がナイフを落とす。

私が落としたナイフを拾おうとすると男が逃げ出した。


そこで巻き戻りが止まった。


逃げ去る男の後ろ姿を見ていると声がかかる。


「あ、ありがとうございます」

男に襲われそうになっていた人がお礼を述べている。

巻き込まれるのは面倒なので、逃げるようにその場を立ち去った。


「君!待ちなさい!」

現場に警察官が駆けつけたようである。

犯人では無いが、逃げ出したので勘違いをしているのか?


とにかく逃げ出した。



家に到着した。

地方から大学に通う為に一人暮らしである。

4月から仕送りはなくなり、本格的なバイトを探さねば暮らせない。

いっそ実家に戻ろうかと思うが、今日の出来事が頭を駆け巡る。


ベットの横にある目覚まし時計を見つめる。

4時10分を指した瞬間に、先程ナイフで襲われた時の感情を思い出す。


その時の感情といえば……


「ヤバイ!」


思わず声が出る。


時計が4時9分になった。

時間が巻き戻った!


その後、実験を繰り返すと以下の条件で発動することが分かった。


深く失敗したと思い込むと巻き戻る。


・巻き戻る時間は60秒。


・巻き戻った60秒の中で再び巻き戻りしても初期に巻き戻った時間に戻される。(60秒より前に戻れない)


・手にマジックで文字を書いて60秒以内に巻き戻ると文字が消える。


意識があれば、60秒で回避できる事は怪我をしなくてすむんだな。


そういえば考え事をしながらトイレに行った際に、再びトイレに行きたくなる時があったが気が付いていないだけで巻き戻っていたのか?


朝に目覚ましを止めた際に、寝坊してヤバいと思ったためか巻き戻っていたのかもしれない。止めたはずの目覚ましが鳴る事があった。


いままで気が付いていないだけで、かなりの頻度で発動していたようだ。


これは巻き戻っているのか? それとも60秒先の記憶をみてしまったのかわからないが、地味な能力だな。

緊急回避など危険な事の回避には大変有効だと思うが、1分で回避できない危険は回避できない。


部屋のパソコンをつけて同じ現象を調べるが、死に戻りやタイムマシーンやタイムリープのさまざまなオカルトの話が上がっていても同様の話は無いようだ。


「この能力ってなににつかえる?」


ギャンブルに使えそうだが、60秒では日本に設置されているギャンブルで勝てる気がしない。

ちょっとしたアクシデント回避には使えるかもしれないが、就職活動やバイトにも使えなそうだ。


ふと検索サイトのWEB広告をみると、射撃大会の話があった。

射撃?外れたら戻れば何発でも撃てるのでは?

当たるまで戻れば百発一中でも百発百中になるのでは?


詳しく大会の内容を見ることになった。


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