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人と妖怪とetc.  作者: 那々氏さん
第6章 幻想闘技・人妖
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第81話 闘技大会編 剣と銃

 

「はぁぁっ!!」


 妖夢が踏み込み、斜めに切り払う。鈴仙はそれをバックステップでかわし、そのまま弾幕を放つ。


「ッ!」


 返す刀で放たれた弾をすべて防ぐ。


「私の弾幕、音速のはずなんだけど……!」


「音程度、何度でも斬ってみせます!」


 乱射される弾幕をすべて斬り伏せ、 徐々に鈴仙へと近づく。


(このままじゃ……押し負ける!)


「狂気の瞳!」


 鈴仙が、目を見開く。その瞳は見るものを狂気に落とす真紅に染まっていた。


「……ッ!!」


 咄嗟に腕で目を隠したが、どうやら間に合わなかったらしい。

 視界がぐにゃりと歪む。


「どれが本物の私か分かるかしら」


 鈴仙の分身が妖夢を取り囲む。

 そのほとんどは幻影。本物は一人だけ。


(集中しろ、集中しろ、集中しろ)


赤眼催眠マインドシェイカー!!」


「くっ……!」


 全方位から弾丸が射出される。

 前か、後ろか、右か、左か。


「幽明の苦輪!」


 自分の横に浮いている半霊を自分と同じ姿にさせ、動きをトレースさせる。


「はぁっ!」


 本体が前、半霊が後ろをカバーし、弾幕を凌ぎきる。


「それ、私初めて見るんだけど……!」


 ほんの少し顔色に疲れを滲ませながら、鈴仙が呟く。


「実戦で使ったことはないし、まだ上手くできないんですけど……ねっ!!」


 踏み込んで、幻影のうちの一人に斬りかかる。だが本体でなければ一瞬姿が掻き消えるだけですぐに元に戻ってしまう。


真実(インビジブル)(フル)(ムーン)


 鈴仙の幻影が消え、妖夢の背後から波紋状の弾幕を放つ。


「後ろ……っ!?」


 かろうじて反応し、振り向きざまに斬撃を放つ。だが


「なっ……今のも!?」


 斬った感覚がない。つまり幻影だ。

 一瞬遅れて自分に向かってくる弾幕が視界を覆う。


「この……程度ッ!」


 もう一本の刀を抜き、急所だけを防ぐ。


「ぐっ……」


 体を掠めていった弾幕が妖夢の体に小さな傷をいくつも作っていく。


「人鬼・未来永劫斬!」


 刃を自分に向け、峰打ちを狙って鈴仙に向かって連撃を放つ。

 だがやはりそれにも手応えはない。


「そろそろ終わりね、妖夢」


 鈴仙が再び人差し指を妖夢へ向ける。


「………………」


 深呼吸をする。さっき傷を負ったせいか、少し頭が冷えて、冷静になっている気がする。

 ゆっくりと剣を中段に構える。


幻朧月睨ルナティックレッドアイズ!!」


 音速を超える弾丸が、妖夢目掛けて放たれる。


「私のできる最速……あなたに見切れ……ッ!?」


 得意げに妖夢を見た鈴仙の顔が驚愕で引き攣る。

 なぜなら、彼女は

 ────眼を、閉じていたからだ。


(目を開けていては惑わされるというのなら……目以外のすべてをもって見切るまで!)


 鈴仙の放った弾丸は、途中で停止、加速を繰り返すが、目を閉じている妖夢にはそんなことは関係ない。

 ただ静かに、その時を待つ。


「こ、こ、ですッ!!」


 妖夢が鋭く、疾く、最短距離で弾丸を撃ち落とす。


「そんなッ!?」


「ハァァァァ!!」


 驚きか、それともスペルの反動なのか、そのどちらかは分からないが、鈴仙が硬直してしまったその一瞬の隙を妖夢が逃すわけがない。


「空観剣・六根清浄斬!!!」


 鈴仙とのすれ違いざまに剣の峰を使って腹部に強烈な一撃をかます。


「ガハッ……」


 肺の中の空気をすべて吐き出し、鈴仙が地面に倒れる。






「優曇華さん、地面に倒れてピクリともしません!」


「いいのが決まったからね。これはもう……」


「ここで審判が黒の旗を上げたーッ! 紙一重の差でこの勝負を制したのは、白玉楼の庭師、魂魄妖夢だーッ!!」


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